――シングル以外の曲で、一番最近の曲と、逆に一番古い曲はどれですか?

星村:1曲目の「青空スケッチ」は、「ひかり」と同じぐらいだから最近ですね。色々な時代のというか、4曲目の「The Best Of My Life」はメロディと歌詞もかなり昔に作った曲なんですけど、今の自分が歌うとどうなるんだろう?と思った時に、「この歌詞じゃないな、メロディもちょっと違う」と思って、ちょっと手直しを加えて、新しい2008年版みたいな感じで(笑)。

――ライブでは演奏されていたりも?

星村:そうですね。ずっと前ですけど、もう4〜5年前に。

――昔からのファンの方は、聴いたことがあるかもしれない。

星村:ありますね。でも、もうタイトルも変えちゃっているんですけど(笑)。ファンの方には「アレ、いつ出るんですか?」みたいに言われたりします。ファンの方も誰も発売日までは分からないという。

――「青空スケッチ」の歌詞にもありますが、昔に比べて空を見上げる機会は減りましたか?

星村:はい。これはもう本当にリアルな体験談なんですけど、家の近所を散歩していた時に切ない気持ちになって、「何か忘れている気がする」とか「昔はもっとこうだった」とか色々な思いが込み上げてきて。人と接する仕事ではありますけど、どうしても忙しかったりすると、友達とも若干会えなくなっていたり、優しさ成分みたいな(笑)。余裕がちょっと無い分、そういう時期というか、「なんか、このままじゃ…」と思っちゃいましたね。

――仕事や恋愛など、人生において転機になる年頃かもしれないですね。

星村:そうですね。自分の年も27歳で、絶対にもう子どもでは通されないし、かと言って「大人か?」と言われたら、なんかそうでもない。「今が一番中間の、ここから大人のスタートなんじゃないか?今だからこそ、言えることがある」と思っていて。それで今回のアルバムは全てがすごく正直な気持ちだったり、ストレートに言いたいことを書きましたね。

――まさに「MY LIFE」というタイトルに象徴されているなと思いますが、過去〜現在〜未来の時間軸だったり、8曲目の「Crash!」のような強い感情表現の幅だったり。今までも恋愛の曲が多かったと思いますが、その中でも恋の始まりから、現在進行形、別れまであって、10曲目の「Flower」はウェディングソングですよね。

星村:そうですね。これは今年、リアルに友達がみんな結婚してですね。ほんっと!そういう年なんでしょうけど、「みんなそんなに急いでしなくても」みたいな(笑)。まぁ、嬉しいんですけどね。それで1曲できないかなというので、友達みんなにちょっとプレゼント的な感じの気持ちで書いた曲ですね。

――結婚観みたいなものはありますか?

星村:まだ、ちょっと考えられないというか。友達が結婚していったことによって、若干の焦りが自分の中に生まれたことがちょっと悔しかったんですけど(笑)。でも、よくよく考えてみたら、やっぱりやりたいことがたくさんあって。まさにそういうことを歌ってるのが「The Best Of My Life」だったりして。周りがすごく変わってきても、自分は自分らしく生きたい、というメッセージが。

――自分にとって「大切なもの」「大切にしたいもの」とは?

星村:今、自分の歌をやっている、やれていることがすごく素敵なことだなと思うし、自分の言葉で人に何かを伝えるという、単純だけど、それってすごいことだなと思えているので。本当に今は毎日、一日一日をすごく大事にすることがベストですね。