イタリア杯決勝戦第1レグが行われた9日、ホームのオリンピコ・スタジアムでASローマが大爆発した。ASローマは今季セリエA王者インテルを相手に6−2圧勝を飾り、“イタリア杯優勝”のタイトルをほぼ手中にした。

ベストメンバーで挑んだASローマは試合開始直後からエンジン全開。ホイッスルが鳴り響く中、主将トッティが先制点を奪うと、同5分にデ・ロッシ、同15分にペロッタとW杯優勝組が続き3−0。相手FWクレスポに1点を返された直後の同30分、マンシーニが4点目を決めて再び突き放し、前半だけで勝負を決めた。後半は大ベテランDFパヌッチが2得点を追加するなど、チームが完全に機能したASローマが終わってみれば6−2圧勝。イタリア杯決勝戦記録となる“8得点”乱打戦を制したASローマが優勝へ王手をかけた。

祭りの開始を告げる狼煙をわずか50秒で上げたトッティが「今までで最高のゲームだった」と満面の笑みを浮かべるのとは対照的に、敵将マンチーニは「優勝は99%、ASローマ」と苦笑いを浮かべながら白旗を上げた。そして「自分ではまだ50%。だが、インテルをこれほど苦しめた今日のASローマは本当に美しかった」と勝って兜の緒を締めたスパレッティ監督。06−07季セリエAで最も魅力的な試合を展開するASローマが17日、敵地サンシーロで8度目の優勝を飾る。

佐藤 貴洋