[画像] 【まるがめボート G1京極賞】吉田裕平がG1初制覇 運と流れを引き寄せ「いつも通り行けた」

 ボートレースまるがめ開設72周年競走G1「京極賞」優勝戦が14日、最終日の第12Rで争われ、吉田裕平(27=愛知)がインから押し切ってV。G12度目の優出でタイトル初制覇を飾り、優勝賞金1200万円とともに来年のSG若松クラシック(25年3月25〜30日)の出場権も獲得した。節間売り上げは目標の95億円を上回る101億1639万4700円だった。

 27歳の精鋭が予選道中からシリーズリーダーを務めてトップ通過からの王道V。今節の吉田裕にはいつにも増して自信がみなぎっていた。

 3拍子そろった強力な舟足を武器にトップ通過も視野に入ってきた3日目終了後には自らにこう言い聞かせて集中力を高めていた。「一般戦なら問題なく優勝を狙える足だけど、このクラスになると、足だけでなく運と流れも必要。そこを何とか引き寄せたい」

 迎えた優勝戦は3対3の枠なり。インからコンマ11のトップスタートで主導権を握ると、力強いターンできっちりと押し切り人気に応えた。

 舟足を完調域に仕上げての圧勝劇に「本番では緊張することなく、いつも通り行けましたね。優勝戦もすごくいい仕上がりだった」と誇らしげに振り返った。

 表彰式に向かう最中は「まだ実感が湧かない。これを勝てば何がついてくるかも把握していないですから。(昨秋に)ダービーで優出してから、その後は目標なく来てしまったけど、これからグレードレースにも多く呼ばれると思うし、しっかり結果を出したい」

 引退した父の徳夫さんもG1ウイナーだった。「これでオヤジをギャフンと言わせることができますね」。この日、一番の笑みをのぞかせた。

 優勝賞金1200万円を加算し、年間獲得賞金は5091万円で賞金ランクは39位までジャンプアップ。年末の住之江グランプリシリーズで3度目のSG参戦の道も開けた。「今節は運だけで来たので今度は実力で獲りたい」。屈指の速攻力と、卓越した調整手腕があれば、レベルの高い愛知支部の中で頭角を現してくるはずだ。