日本代表の森保一監督が14日、北中米W杯アジア最終予選・インドネシア戦(15日・ジャカルタ)の前日会見に出席し、「過去のインドネシアのチームとは全く違うパワーを持ったチームになっている」と帰化選手の補強で戦力を増す対戦相手への警戒を語った。
韓国人のシン・テヨン監督が率いるインドネシアとは今年1月のアジアカップグループリーグ第3節以来の対戦。その一戦は日本が3-1で勝利したものの、今回の最終予選に向けてGKマールテン・パエス(FCダラス)、DFジェイ・イゼス(ベネチア)、MFトム・ハイェ(アルメレ)、FWラグナー・オラットマングーン(デンデル)といった帰化選手を次々と加えており、さらに戦力を増してきている。
また今回の11月シリーズ直前にはデンマークの強豪コペンハーゲンでプレーする世代別オランダ代表経験者で、UEFAチャンピオンズリーグ通算17試合の出場実績を持つDFケビン・ダイクスもインドネシア国籍を取得。2日に発表されたメンバーには名前がなかったものの、現地報道によれば登録が間に合ったといい、日本戦の出場が濃厚となっている。
韓国人指揮官による日本対策と、帰化選手の起用法が日本戦の大きなテーマ。FIFAランキング上は130位(日本は15位)と格下の相手だが、森保監督は「過去のインドネシアのチームとは全く違うパワーを持ったチームになっており、我々の分析もしっかりシン・テヨン監督がされていて、対策してくることを覚悟して臨まないといけない」と警戒を口にした。
もっとも森保監督は「個々のプレーヤーの特徴と、誰が出てもシン・テヨン監督が求める戦い方があるので、チーム戦術のところも分析させていただいている」と述べ、インドネシア対策に自信。「我々が対策しつつも、大切なことは日本代表にはたくさんの素晴らしい選手がいるということ。その選手たちが同じ絵を持って、戦いに挑むかということも大切」と自チームに目を向けつつ、「相手のことももちろん分析し、対策もするが、我々の選手たちが100%試合中に力を発揮できるようにしていかないといけない」と力を込めた。
対戦相手を警戒しつつも、自信を持って挑む--。その姿勢には会見に同席したMF遠藤航(リバプール)も同調する。
「前回アジア杯でもすごくいいチームだった印象はある。ボールを動かしながら作っていくところと、セットプレーも良い準備をしてきていた印象がある」と敬意を示した遠藤だが、「今回も同様に難しい試合になるイメージで予想はしているが、そこの対策も含めて自分たちもいい準備はできている」ときっぱり。「インドネシアは帰化選手を入れて強くなっていると思うが、自分たちも戦力には自信を持っている。アウェーの地でもチーム全員で勝利を目指していきたい」と意気込んだ。
(取材・文 竹内達也)
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