【ドラゴンクエストIII そして伝説へ…】
11月14日 発売(Steam版は11月15日発売)
価格:7,678円~
ついに本日11月14日に発売された「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」HD-2D版。タイトルの発表からこの日を心待ちにしていた方も多いのではないだろうか。
「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」(以下、ドラクエ3)は元々1988年にファミリーコンピュータ用に発売されたゲームソフト。今や家庭用ゲーム機向けRPGの代表的な作品とも言える「ドラゴンクエスト」シリーズの第3弾にして、勇者ロトに関連する物語が描かれる「ロト伝説」3部作の完結編でもある。
今でもゲームファンから圧倒的な人気を誇る「ドラゴンクエスト」だが、当時の人気ぶりは今以上に凄まじく、「ドラクエ3」の発売日には各ショップ店頭で大行列が発生。仕事や学校を休んでまでソフトを買いに店頭に並ぶ方も多かったようで、その様子がニュースで報じられるなどちょっとした社会現象にまで発展した。昔を振り返るTV番組などで当時の様子が確認できる映像がたまに放送されていたりするので、世代ではない人もこの「ドラクエ3」フィーバーを知る人は多いかと思う。
当時のビックカメラ池袋東口店(現在は閉店)の様子
今回、そんな「ドラクエ3」が36年ぶりに最新ゲーム機対応のHD-2D版となって再登場。最近のゲームはダウンロード版があったり、店頭で購入する場合でも事前の予約ができたりと当時のような大行列ができたりすることはないだろうと思いつつも、どうしてもあのフィーバーが頭をよぎってしまうのはいちゲームファンとしての性といったところだろうか。
そこで、令和における「ドラクエ3」発売初日の様子を確かめたく、ビックカメラに取材の依頼をしたところ快く承諾いただけたので、本稿ではビックカメラ池袋本店の開店前の様子を撮り下ろしでお届けしていく。
ビックカメラも「ドラクエ3」に関しては特別な思い入れがあるようで、池袋本店では売り場のレイアウトなどもかなり気合が入っている。1F店頭には特設展示コーナーも開設されており、ゲーム内で勇者だけが身につけられる「ロト装備」が展示されるなど見所たっぷりとなっているので、買い物と併せてぜひこちらも楽しんでいただければと思う。
開店30分前から特設レジにて異例の先行販売開始。店頭には行列も!
ビックカメラ池袋本店ならでは特別施策として、通常の開店時間より30分前倒しの9時30分より「ドラクエ3」を発売。この施策に関しては大々的に告知していなかったとのことだが、筆者が店舗に到着した9時には既に並んでいるお客さんがちらほら。早い人は8時頃から並ばれていたようだ。
店員さんもプラカードを持ちながら大きな声で「ドラクエ3」発売を告知するなど、ビックカメラ池袋店の目の前にある通りはいつもとは若干違う賑やかな雰囲気となっていた。
店舗に到着すると既に並んでいる方がちらほら
店員さんもプラカードを掲げて「ドラクエ3」発売を宣伝
9時30分になると「ドラクエ3」購入者のみが店内へ案内された。なかなかビックカメラで見ることができない開店前の異例の対応だ
特設レジへの通路にズラり
気づけば結構な長さの列になっている。店頭の熱気に押されて立ち寄った人も多そうだ
レジ前の最終コーナー
筆者も堪らず最後尾に並んでつい購入。予約せずとも在庫があれば当日購入可能だ
新しいゲームを購入するのはいくつになっても嬉しいものだ。早くやりたい!
公式から特別に借りたというロト装備展示など特設コーナーが気合入りまくり
お店に到着してまず目を惹くのは店舗1Fに開設されている「ドラクエ3」特設コーナー。ポップやパネル、映像を流すモニターもびっしり配置されており、スペースの中央にはゲームでお馴染みのロト装備がお披露目されている。その周りには「ドラクエ」関連のグッズも陳列されており、これらを見ているだけでも楽しい。
店内に入らずとも外からもその様子を見ることができ、めちゃくちゃ目立っているので通りかかる人が足を止めてスマホで写真を撮ったりしているのが印象的だった。
なお、このロト装備は「東京ゲームショウ2024」でスクウェア・エニックスブースに展示されていたものをそのまま借りてきたのだそう。貴重な展示を目の前で気軽に見られるチャンスなので、これだけでも見に行く価値があると思う。ぜひ立ち寄っていただきたい。
1F特設コーナーにはロト装備の展示。入口すぐにあるので店内に入らずとも見える。ぜひ立ち寄っていただきたい
「TGS2024」でも展示されていたものが目の前でじっくり鑑賞できるのはかなり貴重。しかもこちらは入場料無料!
グッズなども充実。つい色々買ってしまいそうだ
「ドラクエ3」といえば個性豊かな職業は外せない。店内には各職業キャラのパネルが設置されている
ビックカメラ池袋本店のゲームやおもちゃ売り場は本来は7F。もちろん7Fでも「ドラクエ3」は購入可能で、こちらのフロアにもあちこちにポップが設置されていたりとまさに「ドラクエ」尽くし。1Fからエレベーターで7Fに上がっていくとフロアの入口に巨大なパネルが見えてくる。ゲームを買いに行くときのワクワク感があって楽しいので、ぜひ特設展示がある1Fだけでなく7Fまでくまなく探索して、買い物を楽しんでほしい。
7Fにあがってすぐの入口にでかいパネルが。テンションが上がる
店内の至るところにユニークなパネルやポップが設置されているので色々探してみると面白い
レジ番号も抜かりなし。まさに「ドラクエ」尽くし
もちろん7Fでも関連グッズやおもちゃが買えるので要チェックだ
ビックカメラの「ドラクエ3」発売にかける特別な想い
今回の取材にあたり、ビックカメラ池袋本店7F トイズコーナーを担当する販売員の杢師さんにお話を聞くことができた。杢師さんは1988年の「ドラクエ3」発売当時は小学3年生で、親にソフトを買ってもらったという。ニュースなどで報じられていた通り、周りでは学校を休んでまで買いにいく人が続出していた状況を目の当たりにしていたそうだ。そんな思い出もあり、今回の特設展示にかける想いも強いものがあったとのこと。
当時は町の小さなゲームショップも沢山あったが、ビックカメラをはじめとする家電量販店での熱気は特に凄まじいものだったという。池袋では、今は既に閉店してしまったビックカメラ池袋東口店を中心にそのエリアはお祭り状態に。その当時の様子は店頭に設置されているパネルでも確認できる。
「ドラクエ3」HD-2D版発売にあたり、今回の様々な施策は当時の状況を知る人たちの熱意もあり、当時の思い出を振り返れるようなコンセプトのもと準備されてきたという。多くの人たちの協力があって今日を迎えられ感慨深いものがあると、杢師さんは熱く語ってくれた。
ビックカメラ池袋本店7F トイズコーナー担当の杢師直也さん。今回の「ドラクエ3」にかける想いが強くあるようで、熱のこもった話を聞くことができた
プラカードやパネル、ポップに使用されている独特なフォントは1988年当時を再現しているそう。今こういうの使ったら怒られちゃいますけど、当時の印象といえばコレなんです、と笑いながら語ってくれた
店頭に設置されてるパネルには1988年当時の様子がわかる写真が
今回発売される「ドラクエ3」にはダウンロード版も用意されており、わざわざ店頭へ買いに行かなくとも深夜0時からプレイできるのにも関わらず、朝早くから並んでいる人がいるということは、やはり当時を懐かしく思い、なんとなくあの雰囲気を感じたいという方が大勢いたのではないだろうか。そんな光景を目の当たりにし、最近では忘れかけていたが、筆者も小さい頃はゲームを買いに行くのが特別なことだったとふと思い出した。ゲームを買って家に帰るまでのあのワクワク感、なんだか懐かしい。
ゲームをお店に買いに行くことが少なくなってきたという方も、ぜひこの機会に店頭へ足を運んでみていただきたい。
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