最悪の懸念が現実になった。ただでさえ“衝撃の1敗”を抱えて戦わなければならないのに、次戦で日本プロ野球界トップクラスのエースを破らなければならない。
リュ・ジュンイル監督が率いる野球韓国代表は11月13日、台湾の台北ドームで行われた「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」オープニングラウンド・グループB第1戦で台湾に3-6で敗れた。
黒星スタートとなった韓国は、早くもスーパーラウンド進出に“赤信号”が灯った。
韓国は先発のコ・ヨンピョ(33)が2回に満塁本塁打、2ラン本塁打とを2本連続で喫し、2回36球のみで5被安打、2奪三振、2四球、6失点という衝撃の成績で早期降板を喫した。
以降はチェ・ジミン(21)、クァク・ドギュ(20)、キム・ソヒョン(20)、ユ・ヨンチャン(27)、チョ・ビョンヒョン(22)が継投し、6回無失点に抑えた。しかし、打線が3得点にとどまり、序盤の6失点を克服できなかった。
日本の東京ドームで行われるスーパーラウンド進出を目標とする韓国にとって、台湾戦の敗北が大きな痛手だ。
第3戦では“グループB最強戦力”と評され、大会2連覇を狙う日本との試合が待ち受けている。仮に日本戦で敗れると仮定した場合、まずはほかの対戦相手に一つでも多く得点を稼ぎ、なおかつ最少失点をしながら全勝しなければならない。
そのため本日(14日)行われる第2戦のキューバ戦が重要になったわけだが、キューバも初戦でドミニカ共和国に1-6と敗れた。キューバも同じく崖っぷちに立たされている。
NPB最高のエースが韓国戦で先発登板ただ、キューバには崖っぷちの状況を乗り越えられる最高のカードがある。福岡ソフトバンクホークス所属のリバン・モイネロ(28)が、韓国戦で先発登板するのだ。
モイネロは現在の日本プロ野球でエース級の活躍を続ける最高の外国人投手だ。
2017年に育成選手としてソフトバンクに入団した後、リリーフエースとして昨年まで306試合に登板し、135ホールド・40セーブを記録。しかし、昨年7月に肘の手術を受け、早期にシーズンを終えた後、今季は先発に転向した。
先発転向は大成功だった。25試合に登板し、163回を投げて11勝5敗、防御率1.88、155奪三振という驚異のエースに生まれ変わった。パ・リーグ防御率1位、クオリティスタート1位、勝利数4位、奪三振数4位、投球回数8位と、投手記録の全部門でトップクラスの活躍を披露した。優れた投手がひしめく日本プロ野球界で生き残り続ける“キューバ特級”だ。
韓国とキューバは11月1〜2日に高尺(コチョク)スカイドームで2度の強化試合を行い、当時は韓国が2-0、13-3でいずれも勝利した。だが、当時はモイネロがいなかった。何より、試合を重ねる過程でキューバ打線がどれだけ本来の感覚を取り戻すかはわからない。
一方で、キューバはドミニカ共和国戦でリリーフ陣が崩れた。先発のヨエニス・イエラ(35)は6回3被安打、5奪三振、無失点と好投したが、以降のリリーフ5人がほとんど1回を投げ切ることもできず、7〜9回の間に一挙6失点を許した。
とはいえ、韓国としてはまずモイネロを攻略しなければスーパーラウンド進出の資格はない。韓国打線は崖っぷちの状況ですべてをかけて、日本プロ野球防御率1位の投手を撃破しなければならないという重大な責任感を持たなければならない。
台湾戦ではキム・ドヨン(21)が3打数1安打、1打点、1盗塁と活躍した一方、打線全体で見ると3安打、3得点と沈黙しただけに、打線の調整、ベンチメンバーの活用などで活路を見出す必要がある。
モイネロと対峙する韓国の先発投手には、今季KBOリーグ15勝で最多勝タイのクァク・ビン(25)が予告された。クァク・ビンは1日のキューバとの強化試合で2回1被安打、1四球、2奪三振、無失点を記録したが、今回の大一番でも好投が期待される。
(記事提供=OSEN)