[画像] 豪州の元MLB選手も脱帽「想像以上のノビ。圧倒された」 通算9勝、侍J初陣の23歳井上温大が存在感

ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12

 野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は13日、日本代表「侍ジャパン」がバンテリンドームでオーストラリア代表との開幕戦に9-3で勝利した。先発した代表初選出の井上温大投手(巨人)が6回途中5安打8奪三振2失点の好投。嬉しい代表初勝利を飾った。メジャー経験がある豪州のアーロン・ホワイトフィールド外野手も「想像していた以上にノビがあった」と脱帽した。

 思い切りよく投げ込んだ。大事な開幕戦を任された23歳の井上は初回、無死二塁のピンチを招くも2番ホワイトフィールドを146キロのストレートで見逃し三振に。後続も断ち、無失点で切り抜けた。5回まで毎回の8奪三振。6回先頭のボヤルスキーにソロを被弾し、続く1番バザーナに右前打を浴びたところで降板したものの、5回0/3を5安打8奪三振2失点に抑え、しっかりと試合を作った。

 2020年にツインズで、2022年にエンゼルスでメジャー出場経験があるホワイトフィールドは井上と2打席対戦し、見逃し三振と二塁へのバントヒットだった。侍ジャパンデビューを飾った左腕について「僕たちは多くの速球をファウルにしたり、空振りしてしまい、後手に回ってしまった。彼のスタイルでゲームをコントロールされてしまった」と脱帽した。

 井上の速球はこの日、最速149キロを記録。ホワイトフィールドは「想像していた以上にノビがあった。彼は速球で僕たちを圧倒した。速球を打ち損じすぎたせいで、スプリットやスライダーをうまく使われてしまった。速球を捉えられていたら、何が起こるかわからなかったと思う」と悔やんだ。

 米マイナーで通算192盗塁を記録した韋駄天は4回先頭の第2打席にセーフティバントで出塁。盗塁の機会をうかがったが、2死後の5番ケネリーの打席で井上の牽制に誘い出され、タッチアウトとなった。「先に見せていた動きと別の動きをしてきた。2つの異なる牽制を使い分けていたよ。うまかったね」とたたえた。

 井上は群馬・前橋商から2019年ドラフト4位で巨人に入団。2022年に1軍デビューし、今季は自己最多の25試合に登板し、8勝5敗、防御率2.76と飛躍の年となった。プロ5年で通算9勝。初の侍ジャパンで早速存在感を示した。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)