【ソウル共同】韓国の尹錫悦大統領は10日、5年の任期の折り返しを迎えた。自身や妻への疑惑を追及され、支持率は2022年5月の就任後の最低値を更新し続けている。8日発表の世論調査では17%にまで落ち込んだ。日本や米国の政情も揺れ動き、成果と誇る日米韓連携などの外交も先行きが不透明だ。野党陣営は「弾劾カード」も手に攻勢を強めている。
「全て私の不徳の致すところ」。尹氏は7日の記者会見で陳謝した。
だが、自身や妻金建希氏の国政選挙への不正介入疑惑については、野党やメディアからの批判を念頭に「悪魔化」「針小棒大」と反論した。「何に対して謝ったのか、国民は戸惑うのではないか」。地方紙記者が放った質問が広く共感を得た。
世論調査によると、不支持の理由のトップは疑惑が付きまとう「金氏の問題」だった。
支持理由として最多を占めた外交も前途は多難だ。日米や北大西洋条約機構(NATO)と連帯を強めてきた尹氏は北朝鮮のロシア派兵に対抗し、ウクライナへの殺傷兵器供与も示唆している。