日本証券業協会は2024年10月下旬、「証券投資に関する全国調査」の結果を公表し、3年前の前回調査に比べて有価証券を保有する人の割合が19.6%から 24.1%へ大幅に増加したことが分かりました。

2024年1月から始まった新NISAが後押ししたとみられますが、同制度に不安を覚える人は少なくありません。8月上旬に発生した日経平均株価の乱高下では、投資歴の浅い個人投資家を中心に混乱が広がりました。

鈴木俊一財務相は「長期・積立・分散投資の重要性を考慮して、冷静に判断をしていただきたい」と呼びかけるも、SNS上では一喜一憂する声が後を絶ちませんでした。

結局、新NISAはやるべきなのでしょうか。ライブドアニュースではアンケートを実施し、国民の「本音」を探りました。寄せられた懸念や疑問をNISA取扱業者にぶつけると−−。

「始め方がわからない」「元本割れのリスクがある」

ライブドアニュースでは7月29日〜8月7日の期間、新NISAをやっていない人を対象に意識調査を行いました(インターネット上で実施、回答数198)。
回答者データ
新NISAをやっていない理由では(選択肢式、複数回答可能)、「資金の余裕がない」(93票)との切実な理由が最多でした。

「仕組みをよくわかっていないから」(91票)、「始め方がわからない」(64票)、「手続きが面倒そうだから」(63票)、「商品が多くて何を購入すべきかわからない」(50票)と始めるまでのハードルの高さがうかがえる回答も多い結果となりました。

そのほか、「元本割れのリスクがあるから」(45票)、「利益が出るかわからないから」(71票)といった不安や、「乗り遅れてしまい今更感があるから」(49票)と機を逸したと感じる人も少なくないようです。

新NISAといえば、業界初の「ゼロ革命」(国内株式売買手数料無料化)を打ち出し、投資家のすそ野を広げたSBI証券が有名です。6月には、NISAの累計口座数が500万口座(ジュニア NISA を除く)を超えました。
SBI証券ウェブサイトより
調査では、「新NISAについて知りたいことがあれば教えてください」と自由記述での回答も募りました。国民の「本音」をどう受け止めているのか。SBI証券デジタル営業部の小川正美さんにぶつけてみました。
SBI証券の小川正美さん

デメリットは?50歳から始めて意味ある?

Q1.「まずNISAが何で、なんであちこちで急に新NISA始めませんかと言い出したのかがわからない」「そもそもの仕組みが良くわからないので、専門用語などのない初心者でもわかりやすい解説が欲しいです」「新NISAの勉強法、情報収集法を知りたいです」
新NISAは「資産所得倍増計画」「資産運用立国」を掲げる日本政府の肝入り政策であり、資産運用を考える個人が利用しない手はない“神制度”です。

旧NISAから資産運用を始めた方を中心に着実に運用益を積み上げている市場環境や、最近ではYouTubeやXなどSNSでわかりやすく解説してくれるインフルエンサーなどの影響もあり、「貯蓄から投資へ」の潮流が勢いを増しています。特に若年層への広がりが著しく、学校や職場、ファミレスで自分が投資している銘柄についての会話に花が咲くなんて光景も目に耳にしますよね。

前述のとおり、SNSは手軽な情報源です。YouTubeにもお手軽サイズの動画が沢山アップされているので、証券会社で働く私が言うのも変な話ですが、お堅くなってしまいがちな証券会社のコンテンツよりもとっつきやすいかもしれません(笑)。

とは言え、SBI証券でも親しみやすいコンテンツでの情報提供に取り組んでいて、先日も「#ギャルNISA」と銘打って、令和ギャルと一緒にNISAを学ぶというコンセプトで初心者でも楽しく学べる資産形成特設サイトの企画を立ち上げました。

この他にも、NISAで何を買ったらいいかわからないいというお客さま向けにSBI証券独自のキャラクターが投資信託をご紹介したり(NISAおまかせ隊)、SBI証券で働く若手社員がNISAでどんな銘柄を持っているのかをマンガ仕立てで公開してみたり(NISAポートフォリオ大公開)と、飽きさせずに楽しんでNISAの勉強をしていただけるように工夫しています。
Q2.「大まかな流れが知りたいです。どこから始めれば良いのかがちんぷんかんぷん」「『無理なく始められる』という説明が多いですが、始める場合いくらぐらいが適切なのか知りたいです。(収入の何%ぐらいなど)」
まずは口座の開設からです。口座の開設は、できれば“何でもそろう”証券会社をお勧めします。(証券会社の社員だから押売りしているわけではないです!)。ネット証券ならインターネットで完結できるので、Amazonやpaypayでアカウントを作るのと同じ感覚で簡単に作れます。

本人確認書類やマイナンバーの提出が必要なので少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、スマホのカメラで撮影する方法や、ICチップを読み取る方法もあるので誰でも簡単に開設できます。

個人的に提案したいのは【 生活費:6 娯楽:1 投資:3 】の割合で無理なく続けてみてはどうでしょう? 自分磨きや預金なども含めて「投資」と考えると、いわゆる資産運用は収入の1割といったところでしょうか。あとは、資産運用の目的のひとつとしても浪費(娯楽)だって必要です!

正直、いくらから始めればいい?に正解はありませんので始めやすい金額で!SBI証券なら100円から気軽に始められます。
Q3.「やることのメリットとデメリット」「多くの人はどのくらい利益を出しているのか」「リスクも教えてほしい」「今後、税制の変更などで、新NISAを始めたメリットがなくなることなどはないのか」
メリットは何と言っても非課税の資産運用ができるということです。2024年からの新NISAでは非課税の保有期間が無期限になりましたので、より長期的な視点で資産形成に取り組むことができるようになりました。

今後の税制変更を気にする方もいらっしゃいますが、新NISAは恒久的な制度ですので終わりを気にする必要はありません。

デメリットとしては、損失が出た場合に他の口座と損益通算ができないという点が挙げられます。

NISAのメリットである運用益が非課税になるとは、言い換えると「利益はなかったものとみなされる」ということで、その逆で「損失もなかったものとみなされる」ことになりますので、他の利益と相殺(損益通算)する損失もなかったことになります。
Q4.「今更感が否めません」「40代ですが、今から初めてもお得なのか知りたいです」「50才から始めて意味はあるのか、また50歳から始めた場合、最低何年積立てれば良いのか」
何歳までに始めないと意味がないということは一切ありません! NISAは資産運用に対する税制優遇制度なので、投資で生まれた利益に対する税金が非課税になるという恩恵は何歳から始めてもみなさん受けられるメリットになります。

今や女性の平均寿命は87歳を超え人生100年時代と言ってもおかしくありません。老後の生活のために必要なお金の資産寿命も延ばしていく必要があります。最低何年積立てれば良いかの正解はありませんが、できれば10年〜15年の期間は続けていただきたいです。

下の図は、オルカンでお馴染みの全世界株式への積立投資を1年、5年、10年、15年、20年継続した場合のそれぞれの運用成果を集計したものです。同じ積立期間でも株価が高いときに始めた場合や、株価の下落局面で節目の年を迎えることもありますが、総じて言えることは、利益となる確率、利益の額ともに積立(運用)期間が長いほど高いということです。
1989年9月からの各月で積立投資を開始した場合の運用成績
出所:Bloombergのデータを基にSBI証券作成
※上記は過去の実績であり、将来の動向および運用成果等を示唆・保証するものではありません。
Q5.「株価の上下とどういう影響があるのか初心者なので知りたいです」「今回のような大暴落があったときでも長期保有の新NISAなら動じなくていいのか知りたいです!」
上記のデータが示す通り、長期・積立・分散をベースに相場の乱高下に一喜一憂しないことが肝要です。むしろ積立投資は相場下落時こそ効果を発揮します。積立内容や保有証券の売却や見直しは相場急変時ではなく、ライフイベントを見据えて考えていきたいですね。
Q6.「世代別の人気の銘柄」
ズバリ、NISAの積立投資で人気の銘柄は全世帯共通で下表の3銘柄です!

NISA 年代別人気ランキング(2024/9/2〜2024/9/30、販売金額上位)

順位 ファンド名

この他にも、アップル、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(Google)、メタ(Facebook)、テスラ、エヌビディアなど誰でも知っているテック企業の比率が高いファンドも人気があります。

さらに、60代以上では将来性のある新興国投資としてインドの人気もありました。

Q7.「それぞれの証券会社の比較や使いやすさ」

調査で「NISAを始めるとしたら証券会社のどんなところを重視しますか」(選択肢式、複数回答可能)と尋ねた結果、上位3つは「手数料の安さ」(129票)「サポート体制の手厚さ」(94票)、「口座開設のしやすさ」(89票)でした。

この点について小川正美さんは、
SBI証券は昨年「ゼロ革命」を通して投資に必要な各種手数料を無料化しました。実はNISAで人気の投資信託の取引は2017年から手数料は無料(キャッシュバック含む)だったんです!さらにSBI証券の投資積立には「クレカ決済でもらえる」と、「保有期間中にもらえる(投信マイレージ)」のW(ダブル)でポイントがもらえるサービスを提供しています。

投信マイレージは2008年9月から提供していて今年で17年目になりますが、積立でコツコツ運用を続けて残高が増えていくと、毎月もらえるポイントも増えていくので「今月●●ポイントもらえたー」なんて喜びの声をいただくことも増えてきました。まだまだ認知度が低いので今後もW(ダブル)ポイントの魅力をアピールしていきたいと思います!

と意気込みます。

SBI証券をめぐっては、ウェブサイトの使いづらさもたびたび指摘されていますが、
お客さまからの使いづらいという声は全社で受け止めています。新NISA元年である今年は、サイトやアプリのリニューアルに本気度を上げて取り組んでいます。

ユーザーが一番多いネット証券でもありますので長年利用されてきた画面をリニューアルすることには様々なハードルもありますが、リニューアルしたサイトやアプリに対するご意見・ご要望も受け止めて、後退することなく改善を続けていきたいと思います。

と語りました。

より詳しく新NISAを学びたい読者は、SBI証券の特設ページ(https://www.sbisec.co.jp/contents/nisa/)をご覧ください。
[PR企画:SBI証券 × ライブドアニュース]
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手数料・リスクについて
SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。
NISAのご注意事項
・配当金等は口座開設をした金融機関等経由で交付されないものは非課税となりません。NISA口座で国内上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。
・同一年において1人1口座(1金融機関)しか開設できません。
・NISAで購入できる商品はSBI証券が指定する商品に限られます。
・2024年からの新NISAでは年間投資枠と非課税保有限度額が設定されます。
・損失は税務上ないものとされます。
・出国により非居住者に該当する場合、NISA口座で上場株式等の管理を行うことはできません。
・2024年からの新NISAにおけるつみたて投資枠では積立による定期・継続的な買付しかできません。
※ その他、2024年からの新NISA に関するご注意事項、並びに2023年までの一般NISA ・つみたてNISA等に関するご注意事項の詳細はSBI証券WEBサイトにてご確認ください。

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