飽食の時代、寿司・焼肉・カレー・スイーツなど、あらゆるものが好きな時に食べられる日本。そんな状況にあって、徹底的に同じものを食べる人も存在する。「即席麺評論家」である大山即席斎氏もその一人。仕事柄とはいえ、年間でインスタント麺を600食も口にするとの触れ込みがある同氏。健康問題は起きていないのか、太ることはないのか。本人を直撃した。
◆学生時代に出合った「高級袋麺」が人生を変えた
日々大量の袋麺を消費する大山即席斎氏。いつからハマったのか尋ねてみると、意外にも子供の頃はほとんど食べていなかったという。転機となったのは大学時代に出会ったある商品。
「大学2年の時に、『中華三昧』(明星食品)が発売されたんです。これは、他の商品の倍くらいの値段の高級袋麺で、ものすごく美味しくてハマりました。同時期に、他のメーカーも高級袋麺を出していました。例えば『マダムヤン』(ハウス食品)は、CMも話題になったので、私と同世代だとその印象が強いでしょうね。他にも、日清食品の『麺皇(めんふぁん)』や、東洋水産の『華味餐庁(かみさんちん)』など、どれも美味しかったです」
まさに、袋麺の歴史の変遷とともに本人の歴史が積み重なっている。当時、各メーカーが数多くの袋麺を発売し、市場は群雄割拠の様相を呈していた。
「高級袋麺目当てにスーパーなどに行くと、それ以外にも色々な袋麺がずらっと並んでいました。そこで、『全種類食べてみよう』という意欲が湧いて来たのがきっかけです。当時は1日1食くらいでしたから、年間350食といったところでしょうか」
◆「年間600食」の情報は本当なのか?
年間350食でも、かなり多いと感じるが、そこから600食という常人ならざる数字に至った背景には、あるテレビ番組の存在があった。
「大きく変わったのは、1995年に『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の『インスタント麺通選手権』で優勝させてもらってからですね。周囲に『詳しい人』とみなされるようになったので、もっと食べてもっと詳しくならないといけないと思いました。そこから、1日2食をノルマとしたんです」
同氏をネットで検索すると、年間600食というキーワードが見られるが、実際はさらにその上の700食だったということになる。そうした生活が2019年ごろまで続いたという。
◆飽きない? 太らない? 体に悪くない?
これだけ毎日食べている人に対して、浮かぶ疑問といえばシンプルに「飽きないのか」ということ。
「まず、私にとって袋麺は主食なわけです。ご飯と味噌汁は飽きませんよね? ラーメンでいうと、麺がご飯でスープが味噌汁みたいなものです。しかも、味噌汁と違ってラーメンのスープは味噌だけでなく塩・醤油・豚骨などバリエーションが様々ですから、なおさらです」
理屈は理解できるが、だからと言って自分がそうした生活を飽きずに続けられるとは思えない。やはり、大山氏は袋麺に愛され袋麺を愛した男なのだ。
しかし、体に悪いイメージのある袋麺、これだけ食べていて太らないのだろうか。
「私は、大学時代からたくさん食べはじめました。同じものばかりを食べる人は、腸内細菌がその人用に変化するという説もあるんです。ですから、特に太ったりすることはありません。ただ、私が太ってしまうと業界のイメージを悪くしてしまうので、気をつけていた部分もあります。夜に2食がノルマだったんですが、昼は栄養のバランスを取るといった、自分のルールを決めていました」
また、健康診断の結果も、年齢によって血圧はやや上がったものの、同年代と大差ない状況なのだという。
◆「飲み会で目一杯食べられない」悩み
袋麺をこれほど食べても、飽きることもなく太りもしない、また、健康診断の結果も問題なし。ラーメンが好きであれば、メリットしかない生活ではないのか。
◆学生時代に出合った「高級袋麺」が人生を変えた
日々大量の袋麺を消費する大山即席斎氏。いつからハマったのか尋ねてみると、意外にも子供の頃はほとんど食べていなかったという。転機となったのは大学時代に出会ったある商品。
「大学2年の時に、『中華三昧』(明星食品)が発売されたんです。これは、他の商品の倍くらいの値段の高級袋麺で、ものすごく美味しくてハマりました。同時期に、他のメーカーも高級袋麺を出していました。例えば『マダムヤン』(ハウス食品)は、CMも話題になったので、私と同世代だとその印象が強いでしょうね。他にも、日清食品の『麺皇(めんふぁん)』や、東洋水産の『華味餐庁(かみさんちん)』など、どれも美味しかったです」
まさに、袋麺の歴史の変遷とともに本人の歴史が積み重なっている。当時、各メーカーが数多くの袋麺を発売し、市場は群雄割拠の様相を呈していた。
「高級袋麺目当てにスーパーなどに行くと、それ以外にも色々な袋麺がずらっと並んでいました。そこで、『全種類食べてみよう』という意欲が湧いて来たのがきっかけです。当時は1日1食くらいでしたから、年間350食といったところでしょうか」
◆「年間600食」の情報は本当なのか?
年間350食でも、かなり多いと感じるが、そこから600食という常人ならざる数字に至った背景には、あるテレビ番組の存在があった。
「大きく変わったのは、1995年に『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の『インスタント麺通選手権』で優勝させてもらってからですね。周囲に『詳しい人』とみなされるようになったので、もっと食べてもっと詳しくならないといけないと思いました。そこから、1日2食をノルマとしたんです」
同氏をネットで検索すると、年間600食というキーワードが見られるが、実際はさらにその上の700食だったということになる。そうした生活が2019年ごろまで続いたという。
◆飽きない? 太らない? 体に悪くない?
これだけ毎日食べている人に対して、浮かぶ疑問といえばシンプルに「飽きないのか」ということ。
「まず、私にとって袋麺は主食なわけです。ご飯と味噌汁は飽きませんよね? ラーメンでいうと、麺がご飯でスープが味噌汁みたいなものです。しかも、味噌汁と違ってラーメンのスープは味噌だけでなく塩・醤油・豚骨などバリエーションが様々ですから、なおさらです」
理屈は理解できるが、だからと言って自分がそうした生活を飽きずに続けられるとは思えない。やはり、大山氏は袋麺に愛され袋麺を愛した男なのだ。
しかし、体に悪いイメージのある袋麺、これだけ食べていて太らないのだろうか。
「私は、大学時代からたくさん食べはじめました。同じものばかりを食べる人は、腸内細菌がその人用に変化するという説もあるんです。ですから、特に太ったりすることはありません。ただ、私が太ってしまうと業界のイメージを悪くしてしまうので、気をつけていた部分もあります。夜に2食がノルマだったんですが、昼は栄養のバランスを取るといった、自分のルールを決めていました」
また、健康診断の結果も、年齢によって血圧はやや上がったものの、同年代と大差ない状況なのだという。
◆「飲み会で目一杯食べられない」悩み
袋麺をこれほど食べても、飽きることもなく太りもしない、また、健康診断の結果も問題なし。ラーメンが好きであれば、メリットしかない生活ではないのか。
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