「私もやっと完全な無罪 念願です」袴田巖さん『完全無罪報告会』で喜び語る 無罪確定後初の公の場で

1966年、静岡県旧清水市(現静岡市清水区)で一家4人が殺害された事件をめぐり、再審の末に無罪が確定した袴田巖さん(88)の「完全無罪報告会」が10月14日午後、静岡市内で行われました。報告会に袴田さん本人が出席し、無罪確定後に初めて公の場で発言しました。

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静岡市葵区の会場には、元プロボクサーの袴田さんをたたえるように、映画『ロッキー』のテーマソングが流れました。袴田さんは多くの支援者の前で無罪確定後初めて口を開きました。

＜袴田巖さん＞

「長い戦いがございました。私もやっと完全な無罪になりまして」

88歳の袴田さんは長年の拘置などから、精神的に不安定な状況が現在も続いていますが、この日は「いつまで続く戦いか」「社会問題について事実を表面に出す」などの言葉を発しました。

＜袴田ひで子さん＞

「まだ半信半疑でいるようなところがある。この盛大なお祝いが巖には実感として湧くと思います」

報告会には、日本プロボクシング協会のメンバーも駆け付け、WBCのチャンピオンベルトを袴田さんの肩にかけて、祝福しました。

袴田さんをめぐっては、1966年、静岡県旧清水市(現静岡市清水区)で起きたみそ製造会社専務一家4人が殺害された事件の再審で、静岡地裁が9月26日に無罪判決を言い渡しました。検察は10月9日に控訴する権利を放棄し、袴田巖さんの無罪が確定しました。