オーストラリア・クイーンズランド州ブリスベンで乳児にホットコーヒーを浴びせかけた中国人の男の情報が明らかになってきた。台湾メディアのNewtalkが8日付で報じた。
中国人留学生の男は今年8月27日、ブリスベンの公園で母親と一緒にピクニックをしていた生後9カ月の男の子・ルカ(Luka)くんに突然、高温のホットコーヒーを浴びせかけ、その場から逃走した。男は犯行後、車でニューサウスウェールズ州に移動し、8月31日にシドニーから出国した。
ルカくんは顔や体に重度のやけどを負った。これまでに7回の手術を受け、すでに危険な状態は脱したというが、傷跡は一生残ると見られている。両親はクラウドファンディングで治療費を募り、3000万円ほどが集まったそうだ。クイーンズランド州警察は男を国際指名手配する方針を示しており、アンドリュー・マシンガム刑事は「この男を見つけ出し、断固として責任を負わせる」と強調した。
現地メディアなどの報道によると、男は浙江省杭州市出身の33歳で、2019年にオーストラリアにワークアンドホリデービザで入国後、学生ビザに切り替えていた。オーストラリアの東海岸を中心に住まいを頻繁に変えており、食肉工場などでアルバイトもしていた。オーストラリアに家族はおらず、犯罪歴もなかった。
男の中国人の友人は犯行動機について「ビザの発給(切り替え)が繰り返し拒否されたことで白人への報復を行ったようだ」とし、帰国前に恨みを晴らすために犯行に及んだの見方を示した。また、男の職場の同僚は「(男は)様子がおかしく、付き合いにくい性格だった。問題がありそうだった」と語ったという。
中国のSNS・小紅書(RED)上ではすぐに男が杭州市出身であることが特定され、「Yue Huang」という名でフェイスブックアカウントを使用していたことが明らかにされたが、その後、同アカウントは削除された。
Newtalkの記事は中国のSNS上で、9月18日に深センで日本人の男子児童が刺殺された事件や、10月1日にスイスで児童3人が中国人の男に襲撃された事件などと同様、「中国のヘイト教育が社会の底辺にいる人々をあおり立てた」との見方を示す声が上がっていると伝えている。(翻訳・編集/北田)
外部リンクRecord China
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