NY株式7日(NY時間16:21)(日本時間05:21)
ダウ平均   41954.24(-398.51 -0.94%)
S&P500    5695.94(-55.13 -0.96%)
ナスダック   17923.91(-213.94 -1.18%)
CME日経平均先物 39090(大証終比:-280 -0.72%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。一時500ドル超下落する場面も見られた。先週末の予想外に強い米雇用統計で、市場には米経済のソフトランディング期待が広がっているが、中東情勢の緊迫化がそれにブレーキをかけている。本日の原油相場は77ドル台まで上昇。先週のイランによるミサイル攻撃に対するイスラエルの対応を世界が待ち構えている状況。また、イランもイスラエルが報復措置を実施した場合、さらに激しい対応を見せると警告している。

 また、ハリケーン「ミルトン」がカテゴリー5に発達しており、フロリダ半島に直撃する恐れが出ていたことも市場の雰囲気を悪化させていたようだ。ハリケーンが立て続けに襲っており、米経済への影響も心配されているようだ。これを受けて保険株に売りが目立っていた。

 ただ、米大手銀のストラテジストは米経済に回復の兆しが見られる中、米株式市場についてより強気な見方を示している。S&P500の今後12カ月目標を6300に引き上げ、現在の水準から約10%の上昇を示唆。一方、弱気で知られるストラテジストは、いわゆる循環株について、より安全なディフェンシブ株と比較して見方を引き上げていた。

 一部からは「ウォール街には2つの格言がある。トレンドに逆らうな、そしてFRBに逆らうなだ。これらはいまの株式市場における2つの重要な柱だ」といった声が出ている。しかし、迫り来る米大統領選と、いわゆる10月のサプライズの可能性により、今後数週間の市場のボラティリティは高いままで推移する可能性があるとも警告した。

 今週は水曜日にFOMC議事録が発表され、木曜日に消費者物価指数(CPI)の報告が予定されている。また、いよいよ決算シーズンに入り、木曜日にデルタ航空<DAL>、金曜日にJPモルガン<JPM>が決算を発表する予定。

 ファイザー<PFE>が上昇。アクティビスト(物言う投資家)のスターボード・バリューが同社株を約10億ドル相当取得したこと伝わった。

 アマゾン<AMZN>が反落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価も従来の225ドルから183ドルに引き下げた。

 アルファベット<GOOG>が下落。エピック・ゲームズ社が反トラスト法違反でグーグルを訴えていた裁判で、サンフランシスコ連邦裁はきょう、エピック・ゲームズ社の訴えを認めた。

 スーパー・マイクロ・コンピュータ<SMCI>が大幅高。本日は同社が公表した出荷データが材料視されていた。

 リチウム鉱山開発のアルカディウム・リチウム<ALTM>が大幅高。リオ・ティントが同社に対して33億ドルでの買収提案を行ったと発表した。

 工業用ガスのエアープロダクツ&ケミカルズ<APD>が上昇。アクティビスト(物言う株主)のマントル・リッジ社が同社株を10億ドル以上保有していると報じられた。マントル・リッジ社は、戦略、資本配分、後継者計画において同社の支援を目指しているという。

 化粧品のコティ<COTY>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の11ドルから12ドルに引き上げた。

 産業用機器のバーンズ<B>が4日続伸。先週に一部で観測報道が出ていたが、取引開始前にアポロ・グローバル<APO>が同社を1株47.5ドルの現金で買収することで合意したと伝わった。