『ダウンダウン』松本人志と週刊文春を発行する文藝春秋との法廷闘争が、異例の展開を見せている。巷では“電撃和解”報道まで飛び交っているが……。
昨年末の性加害報道を号砲に、“松本vs文春”の法廷バトルがスタート。当初、8月14日に弁論準備手続を行う予定だったが、突如期日が取り消され、延期となった。この手続きは法廷で争う口頭弁論を前に争点を整理するもので、それが延期されたことで松本の復帰はさらに遠のいた。
その間、一部週刊誌では和解報道も飛び出したが、いかんせん
「どこが出元かわからない」
と業界関係者も話すほど。
文春側は証拠を20個提出
しいて挙げるなら、『サンデージャポン』(TBS系)レギュラーでもある細野敦弁護士が8月19、27日配信のユーチューブ動画で、松本と文春の訴訟で和解が進められている可能性を指摘したことくらい。そこから尾ヒレがついて和解報道となったのかもしれないが……。
文春側の喜田村洋一弁護士は延期について
「裁判所が決めたんです」
と述べ、
「証拠は20個ほど提出した」
とアピール。言葉尻から察するに、延期の理由は松本サイドにあるとみられる。
「文春、松本さんの双方に和解の話を聞いても、認める発言は出てきません。延期はシンプルに松本さん側が戦略の練り直しを行っているからではないでしょうか」(ワイドショー関係者)
そもそも松本側の訴状は「薄い」と評判で、一連の報道を「ずさんな取材」と断罪してはいるものの、具体的にどの部分が該当するかは明記されていない。ここまでの審理でも、松本側は某暴露系配信者がSNS上に書き込んだ被害女性AさんBさんに関する投稿を主張の中に盛り込んだ。
当然文春側は「事実無根」と猛反発。文春関係者も
「どういう意図で暴露系配信者の投稿に触れたのかよくわからない」
とこぼすばかりだ。
加えて、松本側の代理人を務める田代政弘弁護士がAさんに通ずる人物に接触を図ったことや、探偵業者を使ってAさんの身辺調査をしていたことも報じられた。文春記事の真実相当性をめぐる争いなのに、のっけから脱線気味だったことは否めない。
「文春側が提出した20個の証拠の中には、松本さんにとって“想定外”なものもあったそうです」(スポーツ紙記者)
その1つが、Bさんに対する取材メモだ。
証拠として採用されれば“男性タレント”にも火の粉が
Bさんが登場したのは、昨年末の文春第1弾記事。Bさんが参加した飲み会に、松本のほか、『スピードワゴン』の小沢一敬、放送作家、そして「男性タレント」がいたとある。
記事によれば、その男性タレントはお気に入りの女性と仲睦まじくしていたという。記事で男性タレントに触れているのはごくわずか。あくまで主人公は松本であるためだ。
しかし文春が裁判所に提出した取材メモにはこの「男性タレント」に関するパーソナルな情報が誌面以上に詳しく記されていたという。
「本線からは外れるので、男性タレントの名前は“黒塗り”。ただ、松本さんと“同格レベル”の大物であることがうかがえます。これが証拠として採用されれば、マスコミが騒ぎ出すことは容易に想像できます。実名まで飛び交う可能性も否定できません。松本さん側がフリーズしてしまうのもわかります」(同・スポーツ紙記者)
かねて松本は自身の報道で名前が出た小沢やピン芸人のたむらけんじら後輩芸人に申し訳ない気持ちを持っている。
「名前が出た芸人は総じて仕事が激減。裁判で『男性タレント』の話が出れば、新たに巻き込んでしまう可能性がある。文春側の証拠を見て、いかに本気かわかったはず。裁判の戦略を練り直す必要があると考えたのではないでしょうか」(同・スポーツ紙記者)
テレビ復帰のためには、一連の報道の真相をつまびらかにする必要がある。松本はファンも納得する“答え”を提示することはできるのか――。