何事かと思って目をやると、アイス売り場にカップルが立っていて、その前に女性が立っていた。カップルはア然として、言葉も出ない様子だった。

 どうやらカップルに絡んでいるようだが、筆者が店長といっしょに駆け寄って「どうして叫んでいるのですか?」と尋ねる。

「この2人がコピーを邪魔するんですよ! ここは店のスタッフが厳しいから静かにしないといけないのにねえ、そうですよねえ」

 何を言っているのかサッパリわからない。カップルは恐怖で怯えているのか、オドオドしながら一言も発さない。言い返しても面倒になるのは確実なので、これは懸命な判断かもしれない。

 そして女は、そのままコピー機に戻った。カップルに事情を聞くと、

「私たちはただアイスを選んでいただけなのに、いきなりあの女性が絡んできたんです」

 カップルはレジでアイスを購入したが、筆者が「すいませんね、とんでもないことに巻き込まれましたね」と言うと、苦笑いしていた。

◆心の底から「二度と来ないでくれ!」

 困ったのは、まだ女性がコピーしていることだ。ヤバいなあ。変な事件を起こさなければいいが、現状なにもできない状況。夕方で客が少ない時間帯だったのが不幸中の幸い。

 女性は、一人でぶつぶつ言いながら何かの書類を大量にコピーしていた。正直、早く帰って欲しかった。

 そこに50代ぐらいのサラリーマンの男性が店に入ってきて、コピー機の隣にある雑誌を読み始めた。案の定、女性が叫ぶ。

「こら〜、また私の仕事を邪魔したいのか! ふざけんな!」

 男性は「参ったな』という表情を浮かべながらそそくさと店を出て行った。

 完全に営業妨害である。しかし、その1分後に女性も店を出て行ってくれた。それ以来、姿を見ていないが、心の底から「二度と来ないでくれ!」と願っている。

<取材・文/浜カツトシ>