そして、2014年の元旦、「これからはライフコーチとして生きていこう」と決心します。その後は、ライフコーチとして独立し、自らをコンテンツ化してネットビジネスと連携させることに成功。その結果、毎年1億円近い収益を得て、経済的に自由な生活を手に入れることに成功しました。

◆最初のステップは「買ってもらう」ものを決めること

 さて、ここまで駆け足で私がFIREに至った理由をお伝えしましたが、読者のみなさん一番気になるのは「いかにしてビジネスを成功させたか」だと思います。

 私が具体的に何をしたのかというと、ごくシンプルです。人が何らかの商品を購入するに至るステップは「知る」「手に取る」「買う」に集約されます。だからこそ、「買ってもらうにはどうしたらいいか」「手に取ってもらうにはどうしたらいいか」「知ってもらうにはどうしたらいいか」という順番で、段階を踏んでビジネスモデルを突き詰めていけば、必ずなんらかの成果を上げられるはずなのです。

 では、順を追って考えてみましょう。

 まずは「買ってもらう」というステップについて。これは、自分が売る商品やサービスを決めるところから始まります。もし、文章を書くのが上手な人なら「読まれやすいメルマガの書き方講座を提供します」と自分のスキルを商品化し、メルマガやブログの書き方を教えるオンライン講座を提供するなどの展開が見込めます。

 私の場合は、ほかのコーチの方々や本や教材から学んだメンタルコーチとしての知識を商品にすることを決めました。

◆2つ目のステップは「手に取ってもらう」

 次は「手に取ってもらう」というステップです。商品やサービスをいきなり買ってもらうのは難しいので、まずは無料サンプルを通じて、お客さんに試してもらう機会を作りましょう。

 たとえば、化粧品業界では、ドモホルンリンクルの無料お試しセットが有名ですが、これは実際にサンプルを使って肌の変化を実感することで、購入を検討してもらう仕組みです。

 私が実際にやったのは「無料のコーチングセッション体験」を提供することでした。初回は無料で受けてもらい、その効果を感じてもらったら「有料セッションに申し込んでみませんか?」と提案し、無料体験をよいと思ってくれた何人かの方がそのまま有料セッションに進み、顧客となってくれました。

◆3つめのステップは「知ってもらうこと」

 最後のステップは、「知ってもらう」ことです。どんなによい商品を作っても、存在を知ってもらわなければ話になりません。

 たとえば、新規オープンのラーメン屋さんは、開店早々にクーポンを配ったり、駅前でチラシを配ったりするのも「手に取ってもらう」ための工夫を行います。クーポンを使ってお店に来てもらい、一度ラーメンを食べたお客さんには「また来よう!」と思ってもらえるでしょう。

 現代では、SNSなど無料で使えるPRツールがたくさんあります。私も、最初にコーチングセッションを始めたとき、アメブロやFacebook、メルマガなどを使って自分を知ってもらうように意識しました。

◆3つのステップを踏めば、誰でもビジネスは作れる

 もちろん中には「自分には売れるほどのスキルがない」と思う方もいるでしょう。その場合は、最初にスキルを培う作業も必要です。得意なことや前から挑戦してみたかったことに取り組んでもいいし、動画編集やSNS広告などいまの時代に求められるスキルから選んでみるのもいいと思います。私自身も最初はゼロからコーチングを学び、そこから無料体験を提供して、次に顧客を増やす形を取りました。

「知ってもらう」「手に取ってもらう」「買ってもらう」という3つのステップさえ意識して実行すれば、誰でもビジネスを立ち上げることができます。そして、ビジネスが軌道に乗れば、他人に業務を任せたりマニュアル化したりと、いわゆる自動化を進めることで、経済的な自立と時間的にも余裕のあるライフスタイルに一歩ずつ近づいていくことができます。

「ビジネスの立ち上げなんて難しそう」と思わず、まずは第一歩踏み出してみてほしいと思います。

文/三凛さとし

【三凛さとし】
富とお金のメンタルトレーナー。ニューヨーク州立大学卒業後、借金苦と人生の挫折からメンタルトレーニングの重要性を学び、不動産ビジネスで成功。その成功体験をもとに、人生を好転させるヒントをSNSで発信。YouTube、X、Instagramなどで合計45万人以上のフォロワーを獲得し、初書籍「親子の法則」の発行部数は6万部を記録。自身が開発したコーチングプログラムは約10年でのべ20万人以上が参加。