20日の東京株式市場はリスク選好の地合いが続き、日経平均株価は大幅続伸する可能性が高そうだ。前日に770円あまりの上昇で3万7000円台に乗せたが、きょうは一段と水準を切り上げ一気に3万7000円台後半まで上値を伸ばす公算が大きい。前日の欧州株市場はほぼ全面高商状となり、独DAXは史上最高値を更新、18日のFOMCでFRBが0.5%の大幅利下げを決めたことで安心感が広がり、リスクオン一色に染まる展開となった。欧州時間の強気優勢の地合いを受けて、米国株市場でも朝方から幅広い銘柄に買いが向かいNYダウは3日ぶりに急反発、500ドルを超える上昇で最高値を更新した。また、ナスダック総合株価指数の上昇率は2.5%に達するなどダウを大きく上回った。前日は取引後半に判明したFOMCの結果を受けて、目先筋の利益確定売りで軟化したものの、この日は大幅利下げを背景とした米経済のソフトランディング期待が改めて意識される格好となった。朝方発表の週間の新規失業保険申請件数や、9月の米フィラデルフィア連銀景況指数などが景気の底堅さを示す内容だったことも好感されている。東京市場でも欧米株高の流れを引き継ぐ形で買い人気が盛り上がりそうだ。ただ、買い一巡後はやや不安定な地合いも想定される。きょうは3連休を控えた週末で、日銀金融政策決定会合の結果が発表されるほか、引け後の植田日銀総裁の記者会見を見極めたいとの思惑が上値押さえの要因となるケースも考えられる。

 19日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比522ドル09セント高の4万2025ドル19セントと3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同440.680ポイント高の1万8013.981だった。

 日程面では、きょうは日銀金融政策決定会合の結果と植田日銀総裁の記者会見が注目される。このほか、8月の全国消費者物価指数(CPI)、8月の食品スーパー売上高、8月の主要コンビニエンスストア売上高など。海外では9月の中国最優遇貸出金利、8月の英小売売上高の発表など。

出所:MINKABU PRESS