「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」

【写真】『踊る大捜査線』新作の“キーマン”に抜擢された人気俳優

 織田裕二が、映画『踊る大捜査線 THE MOVIE』でそう吠えたのは1998年のこと。あれから26年もの時が流れたが、その『踊る』シリーズが復活する。

「『踊る』から派生したスピンオフ作品『室井慎次』シリーズの続編映画2作が10月と11月に公開されることが決まっています。あくまで主演は『踊る』で警察のキャリア官僚役を演じた柳葉敏郎さん。織田裕二さんや深津絵里さんなどは、公式でのアナウンスもないため、過去映像での出演と思われます」(スポーツ紙記者、以下同)

 1997年に『踊る』が連続ドラマとして放送されていたフジテレビの火曜夜9時の放送枠は、『ナースのお仕事』、『救命病棟24時』、『WATER BOYS』などの大ヒットドラマがお茶の間をにぎわせていた。しかし、このドラマ枠に変化が起きる。

「フジの月9に次ぐ人気枠でしたが、2015年に視聴率の低迷からドラマ枠が消えました。2016年に復活するも、系列の関西テレビが制作するドラマが放送されるように。『嘘の戦争』や『シグナル』など、人気ドラマが誕生しましたが、かつてほどの視聴率は得られなかった。最終的に、この関テレ制作枠も2021年に消滅したのですが、今年10月期に“フジ火曜夜9時枠”が復活するのです」

“原点に立ち返ってドラマを作ろう”

 そのドラマこそ、反町隆史と杉野遥亮のW主演ドラマ『オクラ』。復活の背景には、こんな理由があるそう。

「フジテレビは、局として“原点に立ち返って再び話題のドラマを作ろう”と考えているんです。それに先駆けて、『踊る』を映画で復活させ、これに続けて『ナースのお仕事』や『救命病棟24時』のリバイバル企画も検討されているそう。この流れを主導するのが、元フジテレビ社長の亀山千広氏だといいます」(テレビ局関係者、以下同)

 亀山氏は、『踊る大捜査線』をはじめ『ロングバケーション』や『ビーチボーイズ』といったフジの人気ドラマを世に送り出した敏腕プロデューサーで、2013年にはフジテレビ社長にまで上りつめた人物。2017年に退任した今は、BSフジの社長を務める。

亀山氏の“お気に入り俳優”がキーマンに

「亀山氏は、今もフジテレビのドラマ部門に絶大な影響力を持っているんですよ。今回リバイバルする映画『室井慎次』シリーズでも、プロデューサーを務めていて、“お気に入り俳優”を重要な役どころにキャスティングさせたそう。それが松下洸平さんです」

 公式に発表されているキャストの中に、松下の名前はない。映画の配給を行う東宝に問い合わせたが、期日までに回答はなかった。

 松下は、2019年のNHK朝ドラ『スカーレット』でヒロインの夫役を好演してブレイク。この10月にスタートするドラマ『放課後カルテ』(日本テレビ系)で主演を務めるなど、近年、人気急上昇中のイケメン俳優だ。

「これまで松下さんは、フジテレビ系のドラマに15本以上も出演しているんです。理由の一つとしては、やはり亀山氏の“オキニ”だからなのでは。かなり前から目をかけていたと聞いていますから。ただ、伝説のドラマプロデューサーとはいえ、亀山氏は今もうるさく制作に口を出すようで、スタッフからは少々不満の声も聞こえてきます」

 フジテレビでは“会議室”で事件が起きているのかもしれない……。