阪神・坂本 プロ初４安打 初回初球スローカーブで村上をリード「緊張がほどけたらいいなと思って」

　「中日３−８阪神」（１８日、バンテリンドーム）

　バットを振ればボールは面白いようにヒットゾーンへ飛んだ。阪神・坂本がプロ初の４安打。“扇の要”が打棒でも大仕事を果たした。

　まずは二回１死二塁。先制直後の打席で高橋宏の初球を左前にはじき返した。１点リードの四回には１死一塁で打席へ。「いいつなぎになった」とフルカウントから１５０キロの直球を中前に運び、ヒットエンドランを成功させた。一、三塁と好機を拡大。村上の適時打で３点目のホームを踏んだ。相手の絶対エースから価値ある２安打を放った。

　八回には１死から再び中前打。最後は九回２死二、三塁から初球の直球を中前へ打ち返し、２者を本塁へ迎え入れた。「打った打球がヒットゾーンに飛んでいるというのはいいこと」と謙虚に振り返った。試合前まで・２１３だった打率は・２３０まで上昇した。

　“本業”でも先発の村上を巧みにリードした。初回は３人の打者全ての初球にスローカーブを配球。「村上が緊張している感じがしたから、緊張がほどけたらいいなと思って」と、投手心理に寄り添いながら右腕を勝利に導いた。