[画像] 「妻と一緒に…」大谷翔平“元通訳”水原一平の”近影”掲載が「アメリカでは異例」と言われる裏事情

「水原一平」と聞いて、忘れた人はいないだろうが、ほとんどの人は興味がなくなっているかもしれない。

メジャーリーグ「ロサンゼルス・ドジャース」大谷翔平選手の口座から、日本円でおよそ25億円を不正に送金したとして、‘24年4月、米連邦検察は銀行詐欺容疑で水原一平被告を刑事訴追したと発表した。それから半年が経つ10月には量刑が言い渡される予定だ。

9月4日、その水原被告の近影をNEWSポストセブンが公開した。正確に述べるなら、現地のメディアが彼の近況を報じたことを日本のメディアが報じているということなのだが……。

いまだ奥さんが側にいる

水原被告の近影を公開したのは『Backgrid』というアメリカの芸能メディア。掲載されている写真は自宅とおぼしき所で撮影されたもので、ベージュのパーカーに黒いショートパンツ、黒いキャップを被った水原被告はスーパーマーケット「ホールフーズ」の紙袋とオリオンビールの6缶パックを手にしている。そして傍らには妻の姿があった。

その2ヵ月前には、ロサンゼルス周辺でUber Eatsの配達員として働いている姿が目撃されたことをやはり現地メディアが報じている。この報道を受けてNBCロサンゼルスがUber Eatsに取材し、Uber Eatsの広報は

《水原は数年前から配達員を務めていたが、係争中のため配達を禁止された》

と回答したという。

現地の芸能メディアが水原被告の近影を掲載した今回の記事に関し、

「珍しいことだ」

と話すのは、日本とアメリカを行き来するコーディネーターだ。

「スーパースター大谷翔平選手から通訳が大金をだまし取ったという事件だったので、その時はたしかに全米中が注目しました。大手メディアが事件を報道して、連日、水原被告の姿がテレビで流れました。ですが今現在、水原被告自身や裁判に注目が集まっているかというと微妙です。大谷選手のことは話題になっても、水原被告のことを話題にする人はもう日本人以外にいませんね。

判決が出たというならわかりますが、水原被告がその後どうしているかなんて、アメリカ人が興味を持つとは思えないので、記事掲載には正直驚きです。日本では“そういえばあの人何してるのかな”と話題になった人の、その後を週刊誌が取材するのはよくあることですが、アメリカではハリウッドセレブくらいで、水原被告のような人物のその後を取材するというのは聞いたことがないですね」

ただ、報じているのが芸能ゴシップを扱うメディアやタブロイド紙の公式ツイッターなど、大手メディアではないので、そこには何らかの意図があるはずだという。

「日本の芸能メディアも同じでしょうが、アメリカの芸能メディアも注目されて見てもらえるようなネタでなければ扱いません。普段ハリウッドセレブの休日コーデとかパーティーなどの写真を載せているメディアが水原被告を扱って、どんな“旨味”があるのかわかりませんが、考えられるのは狙いが“日本人”と日本のマーケットなのではないかということです」(同・コーディネーター)

日本のメディアが必ず目をつけて、写真を欲しがるからピンポイントで確実にお金になると踏んだのではないかという。

小室圭さん、眞子さん騒動から……

「それは小室圭さん・眞子さん夫妻の騒動時に感じていたと思うのですが、あの時は現地メディアもパパラッチも彼らが何者なのか、日本で話題になっていることさえもわからなかったみたいです。日本から来たカメラマンや記者、日本のメディアに依頼された留学生に取り囲まれた彼らが、実は“金のなる木”だったと知って悔しがるパパラッチもいましたよ」(同・コーディネーター)

ハリウッドで事件がドラマ化されるという話が上がった時、

「嘘だろう。そんなドラマ、誰が見るの」

という声が出ていた。

だが、シルベスター・スタローン主演の『エクスペンダブルズ』シリーズや、ホラー映画『ソウ』シリーズを制作した米大手製作会社『ライオンズゲート』が、5月にテレビシリーズ化の企画を進めていると発表している。

狙いが日本市場中心だとしても、十分採算が取れると見越してのこと。現地で『水原事件』は“カネのにおい”がしているようだ――。

取材・文:佐々木博之(芸能ジャーナリスト)