[画像] 世界1位のYouTuber「MrBeast」の動画制作マニュアルが流出、多数の動画で1億再生以上を達成した制作手法が明らかに



MrBeast(ミスタービースト)は2024年9月17日時点で3億1500万人以上のチャンネル登録者を抱える世界トップのYouTuberです。そんなMrBeastの制作チームに新たに加入した人向けの制作マニュアルが流出し、誰でも閲覧可能な状態となっています。

How to succeed in MrBeast production (leaked PDF)

https://simonwillison.net/2024/Sep/15/how-to-succeed-in-mrbeast-production/

MrBeastがどんな人物なのかについては下記の記事を読むと分かります。下記の記事が作成された2023年6月時点ではMrBeastのチャンネル登録者は1億6000万人でした。

チャンネル登録者数1億6000万人の世界最強YouTuber「MrBeast」の正体とは? - GIGAZINE



マニュアルというのはなかなか自ら進んで熟読する気が起きないものですが、MrBeastのマニュアルでは冒頭に「この本を読んでクイズに正解したら1000ドル(14万円)プレゼント」と書かれており、「賞金」系の動画を多数投稿してきたMrBeastらしい気持ちのつかみ方となっています。



マニュアルでは「可能な限り最高のYouTubeビデオを制作すること」が目標として強く掲げられています。「明らかに思えるものの、6カ月もするとみんな忘れてしまう」とのこと。

さらにMrBeastは人材を3つのタイプに分類。「Aプレイヤー」は執着心が強く、失敗から学び、指導に従い、知的で、言い訳をせず、YouTubeを信じ、会社の価値を理解し、世界一の仕事をする人材です。「Bプレイヤー」はAプレイヤーになりうる新人で、「Cプレイヤー」は執着心や学習意欲のない平均的な従業員とのこと。MrBeastは「Cプレイヤーは有害なため退職金を支払ってすぐに別の会社に異動させる必要がある」と述べています。

また、マニュアルにはサムネイルのクリック率や視聴者の維持率など、YouTubeのバイラリティに関する情報が多数詰め込まれています。



MrBeastの制作チームは、動画を制作する際にまずタイトルとサムネイルからスタートするとのこと。そして動画のスタイルは厳密に決まっており、最初の1分で視聴者の注目を集めてサムネイルで期待される内容が満たされることを示し、動画の1分から実際の内容に入ります。さらに、3分と6分の時点で特に興味深いコンテンツを挿入する「再エンゲージメント」を行います。

さらに、動画には「驚きの要素」が含まれるのが理想とのこと。「円の中で100日間生活する」動画でいうと、開始からわずか30秒後にはクレーンで家が運び下ろされています。

Survive 100 Days In Circle, Win $500,000 - YouTube

続いてマニュアルの10ページから24ページではコンテンツの制作方法について解説されています。特に重要なのは依存関係の調整と徹底した管理とのこと。

動画制作におけるボトルネックとなる人物に対し、しっかりとその人物と認識を共有しつつ順調に進んでいるかどうかを毎日確認します。また、動画に必要なモノの確保も大切です。例えば「100人を島に集めて最終的に誰かに島を譲る」という動画の場合、島を入手できなければ動画を制作できません。

こうした「必須のモノ」について、マニュアルでは「どんな犠牲を払ってでも保護し、1日に10回チェックし、バックアップを取り、標準配送を信用せず、問題が発生したらすぐ声を上げること」と述べられています。「必須のモノの確保を運任せにするのは動画の収益である100万ドル(1億4000万円)以上を運任せにするのと同じ」とのこと。

また、コミュニケーションも大切です。物事を1人の人間がしっかり把握していることより、10人のチーム全員がしっかり把握していることが重要とのこと。対面など高度なコミュニケーションの方が優れており、「書面によるコミュニケーションは相手がちゃんと内容を読んだことを確認しない限りコミュニケーションとは見なさない」と書かれています。

コンサルタントを見つけることも大切とのこと。「世界一大きなケーキを作りたい場合、前に世界一大きなケーキを作った人に電話をしてみましょう。その人はすでに数え切れないほどのテストを行っており、何週間もの作業を省くことができます」とケーキの具体例を出し、「自分に割り当てられた全てのタスクにおいて、常に助けてくれるコンサルタントを見つけられるかを最初に確認してください」と述べられています。

「知っておくべき事柄」では、「参加者を太陽の下で3時間以上待たせないでください。イカゲームの動画ではこの問題で50万ドル(7000万円)の費用が発生し、男VS女の動画ではたくさんの退出者が出ました」と過去の失敗が垣間見える内容が述べられています。

さらに、「費やしたお金がカメラに映るようにするべき」とのこと。「カメラに映さずに1万ドル(約140万円)以上を使う時は真剣に考えてください」とMrBeastは書いています。

マニュアルはGoogleドライブで共有されており、下記のポスト内のリンクから入手可能です。