[画像] 維新・吉村氏が兵庫知事に「辞職を」と直接電話 藤田幹事長が明かす

 兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題をめぐり、日本維新の会の藤田文武幹事長は9日、国会内で会見し、斎藤氏に辞職を求め、出直し知事選を促す考えを正式に明らかにした。応じない場合、維新単独での不信任決議案の提出を検討する考えも示した。

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 また、藤田氏は、維新共同代表の吉村洋文・大阪府知事が先週末に斎藤氏に直接電話し、辞職して出直し選に臨むよう説得したと述べた。斎藤氏は吉村氏に対して、「聞き置く」との趣旨を語ったという。

 藤田氏は今回辞職を要求する理由について「県をマネジメントする立場として経営者責任が一定、生じていると判断した」と説明。一方、「辞職をして出直し選挙を行うことで、県民の信を問うことが政治家に許された一つの手段だ」と語った。2021年知事選で、自民党とともに推薦した経緯に触れ、「推薦した党の責任として判断した」とも述べた。

 斎藤氏が辞職して出直し選に臨んだ場合、維新が再び推薦するかについて問われ、「次の選挙でどう訴えるのかが出てこないことには判断はできない」と述べるにとどめた。

 維新はこれまで、「まず真実をつまびらかにするということだ」(馬場伸幸代表)と静観する姿勢をとっていた。今回の判断について藤田氏は「方針転換すると言わざるを得ない」と説明。「例えばもっと辞職を早く求めるべきだったとか判断が遅いというご批判については真正面から受けたい」と語った。

 斎藤氏をめぐっては、最大会派の自民党が公明党、立憲県議らでつくるひょうご県民連合、共産党と合同で辞職要求を行う方向で調整しており、維新の表明で県議会全会派が辞職を求める見通しとなった。(野平悠一)