[画像] FW・UTの超簡単な打ち方!プロが教える“3つのコツ”とは?

アマチュアゴルファーの多くは、プロのスイングを参考にしているのではないでしょうか。しかし、マネをするだけでは、上達に繋がらないのです。

今回は、FWやUTの苦手克服に向けたレッスンを吉本 巧プロが解説します。

「払い打ち」のイメージだけではうまく打てない

目指すのはこのインパクト!
イメージは“逆しなり〞(4枚目)

アマチュアゴルファーには、FWやUTを苦手にしている人が数多くいます。そういった人たちは、プロのコメントなどから「FWやUTは払い打ちがいい」と考えているのではないでしょうか。

実際、FWやUTはアイアンよりも重心深度が深くソールも広いので、払い打ちのほうが性能を発揮しやすく、ミスも出にくいクラブです。

しかし、アマチュアが「払い打ち」というイメージだけでプロのマネをして打とうとすると、正しい動きにはならず、あおり打ちになってダフったりボールの頭を叩くような大きなミスになりやすい側面があります。

そこで今回は、FWやUTをうまく打てる方法を3ステップに分けてレッスンします。これを「払い打ち」と感じるか「打ち込む」と感じるかは人それぞれ。どちらでもいいんです。

とりあえず順を追って3つの動きを身につければ、FWやUTの苦手意識はなくなりうまく打てるようになるはずです。ぜひ信じてやってみてください!

払い打とうとしたのにダフリやチョロが出る

正しい「払い打ち」にならない!

プロのマネをして感覚だけで「払い打ち」しようとするとあおり打ちになりやすい

短いぶんUTがやさしい

打ち方はFWもUTも同じだが、長さが短いUTではじめると身につきやすい

FW・UTはこの打ち方がやさしい!

打ち方は同じです!

FW・UTも今回レッスンする打ち方でOK。苦手意識がある人もすぐに克服できます!

腕はあくまで「上から下」に振ることが重要

ボール位置は真ん中完全な手打ちでOK
ボール位置はスタンスの真ん中。振り幅は肩から肩くらいの、体を回す意識がなくても振れる範囲でスイングする

FW・UTをうまく打つための最初のステップは「手打ち」です。体の動きを覚えるよりも先に、まずは手の振り方をきちんと身につけるのが上達の早道になります。「手打ち」のポイントは、クラブを上からしっかり打ち込むことです。

本来「払い打ち」が理想なのに最初に打ち込むことを覚えるのはおかしいと思うかもしれませんが、「払い打ち」といってもゆるやかなダウンブローであって、アッパーではありません。

そのためには腕の動きは上から下であることが必須で、それができていないと体が正しく動いたときに払い打ちではなくあおり打ちになってしまいます。まずは完全な手打ちでいいので、フェース面をボールにぶつけるようなイメージで、リーディングエッジから地面に打ち込んでください。

これで、5球連続で芯に当たるショットが出たら、次のステップに進みましょう。

フェース面を意識して芯でミートしよう

フェースをボールにバチンとぶつける!

フェースの面を上からボールにぶつけるイメージでスイング。芯に5球連続で当たるように練習して感覚をつかもう

刃から打ち込むインパクトでOK

上からガツンと打ち込みます!

ハンドファーストに打ち込んで、ロフトが立った状態でインパクトする。刃が地面に刺さる感覚でOK

「右傾軸」で振ってクラブの入射角をゆるやかにする

上半身を右に傾けてスイング
下半身は使わず、腕は手打ちで打ち込むイメージでOK。そこに体を右に傾ける意識をプラスしよう

このときあまり弾道は気にする必要がありませんが、右にプッシュアウトばかり出る人は、少しフェースターンを意識してみましょう。左前腕の外旋でフェースを返して打てば、少し球がつかまるようになるはず。

これでまた、5球連続でちゃんと当たるようになるまで練習してください。

頭がベルトのバックルより右

腰から上を右に傾ける

腰から上の軸を右に傾けるイメージ。頭がベルトのバックルよりも右にある状態でスイングしよう

「明治の大砲」になってもOK

理想は腰から上を右に傾けることだが、軸がしっかり右に傾けば、右に体重が残って「明治の大砲」になってもOK

Point! 手の「グリグリ」でフェースを返すイメージ

強いプッシュアウトが出る人は、少しフェースを返す意識をプラスする。グリップのロゴを前倒しするようなイメージで手を「グリグリ」と回旋させてフェースを返そう

この動きでフェースを返します

左前腕を外旋させてグリップのロゴを前に倒すイメージ

右傾軸の手打ちに下半身の動きをプラスする

竹ぼうきで掃くようなイメージです

ポイントは右ヒザを伸ばしながら腰を押し込み、左斜め上方向にスライドさせること。こうすれば自然と体重も左に乗ってきて「明治の大砲」も解消されます。

このとき、左足はカカト側に体重を乗せる意識をもってください。そうすれば自然と体の回転が生じて、スムーズに振り抜けるようになります。この3つのステップが身につけば、FW・UTはうまく打てます。

ダウンスイング以降、右傾軸を保ったまま腰を左斜め上にスライドさせることで、払い打ちが完成

これが「払い打ち」に感じるかどうかは人それぞれですが、ゆるやかな入射角でわずかに上からボールをとらえられるインパクトがマスターできるので、ナイスショットが打てますよ!

腰を斜め左上にスライドさせる

水平のスライドでは頭も一緒に左に動き、右傾軸が崩れてしまう

Point! 右ヒザを伸ばしながら左カカト側に乗る

腰を押し込む際は、右ヒザを伸ばしながら右足を内側に倒すと同時に、左足カカト側に乗っていく。すると、回転の意識をもたずともスムーズに体が回る

左足のツマ先に乗ると回転が阻害されスイングが詰まりやすいので注意

いかがでしたか? 腰のスライドを意識して、「ナイスショット!」を目指してください。

レッスン=吉本 巧
●よしもと・たくみ/1980年生まれ、兵庫県出身。14歳でアメリカにゴルフ留学。20歳のときにアメリカでプロ資格を取得し、ミニツアーに参戦。帰国後はレッスン活動を行ない、現在は「表参道ゴルフアカデミー」を主宰する。

構成=鈴木康介
写真=田中宏幸