スタッフから指示された服装や企画内容を断ることなく、おそらくは用意された白いTシャツと肌着を身に着け、沿道から伸ばしてきた一般男性の手を振り払う余裕もなく一生懸命に走っていました。

今回は路線変更をして生まれ変わった番組になったのだからこそ、スタッフはやす子さんを守るための準備を入念に行ってほしかったのは残念な点です。

児童養護施設の子どもたちのために懸命に80km超を完走したやす子さん。従来の番組全体での募金とは別の「マラソン児童養護施設募金」の募金額は、結果的に4億3801万4800円という額になりました。

募金額だけではなく、児童養護施設への世間からの関心を高めたことはやす子さんの大きな功績とも言えるでしょう。その4億円を超える募金が全額、児童養護施設に使われるので使途も明確ですし、本来のチャリティ企画としては成功したと評価できます。

◆出演タレントを守る配慮にも期待したい

番組終了後には自身のXでチャリティマラソンのギャラについて「1000万円ってデマが飛び交ってるけど、一銭もいただいてないですよ!」と綴っていたやす子さん。

最後までやす子さんのタレント力や好感度に助けられた形となった24時間テレビ。番組内容やチャリティとしての目的は高評価だっただけに、来年は今年のようなことが起きないよう、出演タレントを守る配慮にも期待したいです。

<文/エタノール純子>

【エタノール純子】
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中