お店に向かうときも「それでは今からgoogleマップを開きまして、ちょっとお店の場所を確認をいたしますね。……(お店は)こちらです。すみません、5分ほど歩いていただいてしまうんですけども」と申し訳なさそうに言ってました。

◆「その感じなに? なんか怪しい」とはっきり聞いたら

こいで:お魚料理のお店に着いて、会話をしているんですが、なんかその会話にすごい壁があるっていうか。

男の人ってこれから恋愛をしようとしている時、お互いの趣味とか恋愛の話とか身近なことを話して、だんだん口説く感じの雰囲気にしてくるじゃないですか。でも、全然そういう会話がないんです。これ以上は仲良くなりませんよという雰囲気がずっと続いていて。

それで我慢できなくなって、聞いちゃったんです。

――なんて聞いたんですか?

こいで:「その感じなに? なんか恋愛じゃないよね? なんか怪しい」ってはっきり聞きました。

◆彼が“男”になったセクシーな瞬間が分かった

――怪しいと言われて、お相手はなんと返してきたんですか?

こいで:「あぁ僕、実はちょっとビジネスの方をメインで登録させてもらってまして」って。やっぱりビジネスかって思いました。でも、そこで私の好奇心が出てしまって、仲良くなりたいなと思ってしまったんです。

――え?(笑)

こいで:会話中にカラオケの話が出てて、彼が「いつか歌を聴いてみたい」と言っていたので、じゃあ、今カラオケに行かない? と誘ったんです。当時は彼氏もいなかったですし、怪しさはありますが暇だったので(笑)。

彼としては仕事で来ているのに、私が急にカラオケに誘ったので一瞬戸惑った表情を見せましたが、普通の男の子になり出した感じがわかったんです。

◆勧誘目的の男性に、ワンナイトを“逆勧誘”

こいで:急にタメ口になって「あーわかった。僕もカラオケ好きだし行こうかな」って。キチンとした男性が急に男になった感じがなんかセクシーでした(笑)。

――そういうのありますよね。ネクタイを外している姿とか萌えますよね(笑)。その後、本当にカラオケに行ったんですか?

こいで:行きました。カラオケでは何もなく、ただ熱唱しました。そして、彼に結局何をしたかったの? と聞いたら、彼が販売したい商品の話をし始めました。でも私は恋愛しに来ているから商品には興味がないとはっきり断りました。

この頃、身体の関係から恋愛が始まるのか気になっていたこともあって、彼にこう言ったんです。「ワンナイトもありだと思ってる」。

そしたら、彼が動揺し始めちゃって。

「え、ごめん。そっちのスイッチを正直全く入れてなかった。その……ビジネスモードで来てたけど、そう言われたら僕も男なので、じゃあそっちのスイッチ入れようかな」と言ってきたんです。

トキメキました(笑)。でも、その日は解散したんです。

◆ハンドソープを2プッシュしただけなのに

こいで:その後、LINEも交換して結構仲良くなって。彼に「今度うちに来ない?」と誘われたので家に行ったんです。

部屋に入ってまず「手洗って」と言われました。それで、ハンドソープを2プッシュしたら「それ1プッシュでいいから」と言われたんです。ああ、ごめん! と言いつつなんかケチ臭い男性だなと思っていたら……急に商品の説明が始まりました。

「そのソープは素晴らしい商品で、1プッシュでいいんだ。ほら、香りも嗅いでごらん。すごく良い香りだから。全ての除菌もされるし、保湿もされるんだよ。あ、今度はこのハンドクリームも使ってみて。量は米粒程度でいいんだよ!」

それで私がちょっとびっくりした顔をしてしまったら、彼はフォローのつもりなのか「僕、これを売ってる人だから」と言ってました。