◆用意される200以上の研修。参加はマストではないが…

 夏休みは研究会や研修が多いです。7月に入ると、いろんな研究会から案内が来ます。学校の研究会が主体で、学校に講師を招いて行われる研修もあれば、自分の得意分野や勉強したい内容に合わせて選ぶ研修もあります。

 私も毎年4つ以上は参加していました。授業に直接役立つものから、教養を高めるものまで、本当に様々な研修があります。今でも心に残っているのが、視覚障がい者の方が通う施設での研修でした。

 4年生の国語の教科書に「点字」がテーマの単元があるからです。その教材の指導法ではなく、視覚障がい者の生活そのものについて直接話を聞くというものでした。

 このように、つながりがあれば何でも研修のテーマになるので、夏休みには200以上の研修が用意されています。やはり、熱心な人が多いからですかね…。

◆普段はできないから…成績表を作っておく

 夏休みのうちに、子どもたちに渡す成績表の所見(コメント)を仕上げる先生もいます。

 夏休みが一番落ち着いて、自分の仕事を進められるからです。多くの学校では2学期制を取り入れていて、成績表を渡すのは10月上旬。逆算すると9月上旬までに所見を仕上げておきたいところです。

 4月から7月までの記録があるので、それを見ながら書けばよいのですが、40人学級の担任になると所見を書くのも大仕事です。そのわりに保護者って、先生の所見ってあんまり気にしていないんですよね。大事なのはAの数…がんばって書いたのに…と思うこともありました。

◆日々の激務を乗り越えられるのは夏休みのおかげ

 7月の仕事をなんとかこなせば、教員の夏休みが始まります!長期で旅行に行く人もいれば、普段できない「何も考えずに一日ぼーっと過ごす」に徹する人もいます。

 夏休みに思いっきりリフレッシュできるからこそ、日常の激務をなんとか乗り越えられるのだと思います。他の公務員ともかなり違う教員の夏休み。その実態が少しでも伝われば嬉しいです。

【あや】
勤続10年の元小学校教員で、現在は民間企業人事部に勤める。会社員・副業ブロガー・Webライターの三刀流で働きながら、教員の転職・副業・働き方改革について発信中。「がんばる先生を幸せにする」のがモットー。X(旧Twitter):@teach_happiness