親には子供を守り、教育する義務がある。しかし先月下旬、母親とみられる撮影者が、ワニのすぐそばに立つ子供を撮影する姿がSNSに投稿され、非難の声が殺到した。印ニュースメディア『NDTV』などが伝えた。

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世界遺産に登録されている米フロリダ州「エバーグレーズ国立公園」は、広大な湿地帯に多様な野生動物が数多く生息する。特に観光客に人気なのがワニで、「水があるところにはワニがいると思え」と言われるフロリダ州全体のワニの数が130万匹と推定される中、同公園には20万匹が生息している。

先月27日、そんなエバーグレーズ国立公園で撮影された母子とみられる3人の動画が、Instagram『Influencers in the Wild』に投稿されて注目を集めた。

動画は昨年、TikTokにシェアされたもので、携帯電話を持った母親が娘2人をワニのすぐそばに立たせて写真を撮っており、「これが最高に素晴らしいアイデアだと思わないでくれ」と言葉が添えられている。

子供たち2人は、自転車で公園内を散策中に草むらに潜むワニを見つけたようだ。ヘルメットを被ったままでワニのそばに近づくと、母親に「もっとワニの近くに寄って!」と促されている。

そして2人は、背後のワニを気にしながらもカメラに向かってポーズを取り、口を大きく開けるワニの姿をすぐそばで観察していた。また2人の隣では、別の親子連れも写真撮影に夢中になっており、この動画には次のようなコメントが寄せられた。

「子供の安全よりも写真撮影を優先するなんて! なんて無責任な親なのだろう。」
「ワニは水中だけでなく、陸でも動きは素早いぞ。非常に危険な行為。」
「子供たちのほうがワニを怖がっているよね。親は何を考えているんだ。」
「小さいワニでも噛みつかれたら大怪我をする。」
「こういう人たちがイエローストーン国立公園で野生のバイソンに触るんだよ。」

なお、フロリダ州でサファリパークを運営し、珍しいアルビノのワニ(アリゲーター)の繁殖に成功したばかりの『Wild Florida』では、ワニの水中での最高スピードは時速約32キロ(20マイル)であるのに対し、陸地では時速約56キロ(35マイル)に達すると明かしている。また、長距離は走れないものの、短距離で急激な加速が可能だそうだ。

ちなみにカザフスタンでは2020年、カスピ海のみに生息し国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種にも指定されているカスピカイアザラシが、観光客とみられる男ら数人から写真撮影を目的に叩きのめされていた。

画像は『Influencers in the Wild Instagram「Don’t think that is the brightest idea」』『NDTV 「Watch: Parents Make Their Children Pose Next To Alligator For A Pic In US, Internet Is Livid」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)