次のMCパートでは、百田が「お誕生日って、何だかウキウキしちゃうじゃない?」と言って、次の曲『ukiukihuman!』の振り付けをレクチャー。ウキウキダンスでモノノフとの一体感が生まれると、『ココ☆ナツ』へと続き、ダンサーとのサークルダンスで会場を盛り上げる。

そして、短いMCを挟むと、ムーディーな雰囲気の『Doubt』と静岡から新幹線で通っていた頃の思いを綴った『ひかり』の2曲を続けて披露。ダンサーと共にハッピーオーラ全開で盛り上げた2曲からは一変。

超ハッピーな前半2曲と百田が作詞を手掛けたクールでエモーショナルな後半2曲の対比も相まって、百田の歌唱力のみならず、作詞での表現力の豊かさや幅の広さを再認識させられるブロックに。この4曲のブロックも『オレンジノート』に続き、ライブ前半のハイライトのひとつだったと言ってもいいだろう。

しかし、今回はまさにハイライトだらけのバースデーライブ。この後もまだまだ一夜限りのスペシャルなパフォーマンスが続いていく。ステージが暗転し、ここでいったん幕間映像へ。「エクボの穴」から未来へと移動した百田が出会ったのは、888歳になった茶畑のシンデレラ・百田夏菜子。

そして、さらに先の未来へと移動すると、88888歳だと語る百田夏菜子と出会う。88888歳の百田は、30歳の百田と話しているうちに、昔のことを色々思い出したようで、2011年4月の中野サンプラザでグループを脱退した早見あかりのことが今でも許せないので、リベンジマッチがしたいと語り、モノノフがざわつく中、次の曲がスタート。

赤のジャケットとミニスカートというセットアップ衣装にチェンジした百田がステージに登場すると、流れて来たのは『デコまゆ 炎の最終決戦』。百田はモニター映像の中の13年前の早見あかりと掛け合いでパフォーマンスを進めるのだが、途中で演奏をストップさせる。

30歳の百田も当時の気持ちを沸々と思い出したようで、「私は今の早見あかりとリベンジマッチがしたいんだ!早見あかり、出てこいやー!」と叫ぶと、青の衣装を纏った早見がステージに登場。実に13年ぶりに『デコまゆ 炎の最終決戦』で共演を果たすこととなった。

13年越しのリベンジマッチをモノノフが見守る中、最終的には「MY BEST FRIEND」、「これからも親友」と歌い、最後に2人が腕を組むと、この日一番の拍手と歓声が上がる。一夜限りの “デコまゆ”のサプライズ共演に、モノノフは歓喜。場内には、夏菜子コールと共に、あかりんコールが大きく響き渡った。

歌唱後は、2人によるMCタイムに。百田が早見に直接電話をして直談判したというエピソードを語ると、早見はマネージャー経由でオファーが来ていたら秒で断っていたと思うと語り笑いを誘った。

さらに、早見が「直接電話をしてくるあたり、私の性格を分かっているよね」と言うと、百田も「どれだけ一緒にいると思っているんだよ」と答え、2人のやり取りを温かく見守るモノノフをホッコリとさせていた。

そして、モノノフと一緒に写真撮影を行うと、早見は「ももクロのクールビューティー、早見あかりでした」と当時の自己紹介でステージを後にした。早見を送り出した後、百田が「こんな日が来るとは思わなかった。長く続けて来て本当に良かった」と感慨深く語った姿も印象的だった。

再び、映像パートを挟み、大人っぽい白のワンピース衣装に着替えた百田がステージに登場すると、百田の誕生日にリリースされたばかりの新作EP『30th』に収録されているバラード曲『それぞれのミライ』で改めて後半戦がスタート。

そして、「まだまだ盛り上がっていきましょう」とモノノフを煽りながら、レベッカの『フレンズ』をカバー歌唱。百田にとって思い入れの強い楽曲が並ぶブロックとなったのだが、続いて、百田からモノノフへの感謝の気持ちを綴った直筆メッセージがモニターに映し出されると、さだまさしが手掛けたももクロ楽曲『仏桑花』へ。

この流れ、そして、このタイミングで聴く『仏桑花』の歌詞が心に染み過ぎたというモノノフも多かったのではないだろうか。アカペラで歌われた落ちサビからの最後のフレーズ「ずっと ずっと ずっと 大好きだから」が歌い終わると、それまで静かに聴き入っていたモノノフからひと際大きな拍手が巻き起こり、モニターには、歌い切った百田の清々しく、凛々しい表情が映し出される。

続いて、百田は白いグランドピアノへと移動。クリスマスソロコンサートにて弾き語りで初披露された百田作詞による『今日の君へ』を今回はピアノとドラムという編成で披露。

さらに、本編最後の1曲として、新曲『未知数』をサプライズ披露した。こちらの曲も百田が作詞を担当。百田の歌声とピアノの音色が映える、疾走感のあるロックナンバーだ。ミラーボールに照らされる中、バンドメンバーと共に会場を盛り上げるとバースデーライブ本編は終了した。

すぐさま、まだまだ百田の30歳を祝い足りないモノノフからは、盛大なアンコールが沸き起こる。数分後、白のグッズTシャツと黒のスカートに着替えた百田が再びステージに登場すると、2人のダンサーを従えて、EP『30th』から新曲『熱帯夜 Fantasy』をライブ初披露。

「刺激的でトロピカルな真夏の夜」がテーマとなったこの曲は、BTSやTWICE、NiziUといった人気アーティストの楽曲も数多く手掛けるKanata Okajimaが作詞を手掛けたことでも話題となっている1曲。ダンサーと最後に決めポーズを取ると、大きな歓声が上がる。また、歌唱前のMCではMUSIC VIDEOがライブ後に公開されることも発表された。

そして、アンコール2曲目は、ももクロのライブでの大定番曲『⾛れ!』を特別バージョンで披露。やはり、ソロコンでもこの曲だけは外せない。モノノフも待ってました!とばかりに全力の夏菜子コールを送る。

落ちサビの「それでも答えは出せないよ」のところで一度演奏が止まると「今日はお祝いだから、みんなからの「好き」を聞かせて欲しい」と求め、「君が」と「好き」のコール&レスポンスが繰り返される。大サビではステージと会場の照明が落とされ、ペンライトの灯りのみになるお決まりの演出に。もちろん、この日のペンライトは赤一色。心に残る情熱的で幻想的な光景となった。

最後のMCでは、「私は本当に幸せ者です」と感謝の気持ちを伝えると共に、フォト&スタイルブックの発売、1stソロアルバムの制作がサプライズ発表された。そして、再び「本日の主役」というタスキをかけると、夏らしいテンポ感の明るいナンバー『渚のラララ』を披露。最後の最後まで、ももクロの太陽・百田夏菜子らしい形でバースデーライブはフィナーレを迎えた。

30歳を迎えたばかりの百田夏菜子の過去・現在・未来が詰まった特別感のある一夜限りのバースデーライブ『百田夏菜子 30th BIRTHDAY LIVE』。多くのモノノフが、百田を推し続けてきたことを誇りに思えるような、百田の魅力といくつになっても変わらない遊び心が溢れるソロコンサートだったのではないだろうか。

そんな中、アーティストとしての新境地とも言える新曲も初披露され、新たな挑戦となるフォトブックや1stソロアルバムの制作も発表された。ますます輝きを放ち続けるであろう百田夏菜子の活躍にこれからも期待していて欲しい。

▼百田夏菜子30th BIRTHDAY LIVEセットリスト
M1. デモンストレーション
M2. Neo STARGATE
M3. オレンジノート
M4. 誕生日しよ▽(※▽の正式表記はハート)
M5. ukiukihuman!
M6. ココ☆ナツ
M7. Doubt
M8. ひかり
M9. デコまゆ 炎の最終決戦 with 早見あかり
M10. それぞれのミライ
M11. フレンズ / レベッカ
M12. 仏桑花
M13. 今日の君へ
M14. 未知数(新曲)

<ENCORE>
M15. 熱帯夜 Fantasy(新曲)
M16. 走れ!
M17. 渚のラララ

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