80年代ヴィンテージに該当するのは、初代GMTマスター2の16760や、エクスプローラー2の16550。また、サブマリーナーでは168000という6桁品番まで存在します。

<特に高値となっているモデル>
エクスプローラー2 アイボリー文字盤:349万円〜

◆【5桁世代】最も手が出しやすい中古品?

 1989年頃から登場したモデルが『5桁世代』に分類できます。

 この世代からが、近代的な世代だと身近に感じる人が多いのではないでしょうか。ただ、2024年現在の中古相場では、スポーツ系において5桁世代が最も安価となっている傾向があります。

 5桁世代はシンプル、かつ完成されたデザインが魅力的。また、4桁世代のような「年式による仕様違い」が少なかったり、正規メンテンナンスも受け付けているため、最も手が出しやすい中古品といえるかもしれません。

 ただし、年式による仕様違いは2つ存在。1つは、ブレスレットのバックル部分が「シングル」から「ダブル」に変更された点。もう1つは、発光塗料が「トリチウム」から「ルミノバ」に変わった点です。ほぼ全てのモデルが、1998年頃を境目にこういった変更を実施されています。

 2010年代前半頃までは、「ダブル」や「ルミノバ」といった“新しさ”が人気でしたが、今では人気要素は逆転。現在の価値観では「シングル」や「トリチウム」のほうが評価されているといえます。

 なお、デイトナの116520とデイデイトの118238といったモデルは、リファレンス自体は6桁でありますが、この『5桁世代』に分類できるといえます。

<特に高値となっているモデル>
・デイトナ16520:338万円〜(200タキメーターといった初期世代が特に高値:約788万円〜)
・GMTマスター2 16710 M番:298万円〜
・サブマリーナー 16610LV ビッグスイス+ファット4:286万円〜
※300万円以上に達していないが、それに近いモデルも紹介

◆【6桁世代(116)】斬新な要素も市場ウケはいまいち

 2004年にデビューしたデイトジャストとターノグラフからが『6桁世代』に分類できます。

『6桁世代』では、それまでのロレックスでご法度ともいえるような要素が採用されている点であります。例えば、ターノグラフはデイト表示が赤文字なのですが、これは近代的なロレックスではこの世代のみ。ちなみに、日本限定バージョンでは文字が文字と針が緑色。こういった色使いは6桁世代ならではだといえます。

 また、サブマリーナーの青文字盤(青サブ)やエクスプローラーの214270は、6桁世代ならではのデザインが市場では受け入れられなかったためか、どちらもモデル中期あたりでマイナーチェンジが実施されています。

<特に高値となっているモデル>
・デイトナ 116500LN:384万円〜
・緑サブ 116610LV:273万円〜

◆【126世代(現行モデル)】前の世代に対してムーブメントが一新

 2015年デビューのデイデイトを皮切りに、新世代ムーブメントを搭載したモデルが現行の126世代といえます。

 この世代が出るまで、リファレンスの桁数から『4、5、6』というように分類できたのですが、126世代からは法則が変更。『116610LN(6桁)』の次は、『1116610LN(7桁)』かと思いきや、『126610LN(116⇒126)』という変化になったわけです。また、ディープシーは2018年に126660が登場した後、2022年に再度モデルチェンジ。現行品は136660となっているわけですが、こういったことを見ると、今後は「136⇒146⇒156」というように世代が進んでいくのだと思います。

 ちなみに、ここでは分かりやすく「126」としていますが、モデルによっては「124」という場合もあるため、厳密には「x2x」世代といえるかもしれません。