マインツ(ドイツ1部)は3日、鹿島アントラーズの日本代表MF佐野海舟(23)を完全移籍で獲得したことを発表した。契約期間は2028年までの4年間となる。

 岡山県出身の佐野は米子北高から2019年にFC町田ゼルビアへ加入。昨季に鹿島へ完全移籍し、ボランチを主戦場に活躍していた。昨年11月には日本代表デビューを果たし、国際Aマッチ通算4試合に出場している。今季J1リーグ戦ではここまで21試合中20試合に出場し、2位を走るチームに貢献。今月1日に海外クラブ移籍を前提とした手続きと準備のためチームを離脱することが発表されていた。

 マインツのスポーツディレクターを務めるクリスティアン・ハイデル氏はクラブ公式サイトを通じ、「佐野海舟はそのボール奪取力、テクニック、走力、闘争心で我々の中盤を強化してくれるだろう」と期待。「彼にとってマインツへの移籍は、母国日本から国際舞台への第一歩となる」と指摘し、「マインツはそのための理想的なクラブであり、私たちは海舟がここブンデスリーガで潜在能力をフルに発揮できるようピッチ内外でサポートしていくつもりだ」と約束した。

 佐野は加入に際して「マインツは選手としての僕をよく見てくれて、僕の強みだけでなく、成長の可能性も見出してくれました。海外でサッカーをするのが僕の夢であり、日本にとってブンデスリーガはすごく特別なものです」と喜びを語っている。

 マインツには過去に岡崎慎司氏や現ヴィッセル神戸のFW武藤嘉紀が在籍。鹿島でのラストゲームとなった6月30日の神戸戦で武藤と対戦していた佐野は「僕より前にここでプレーした日本人選手たちと同じように、マインツのファンをワクワクさせることを楽しみにしています」と活躍を誓った。