[6.30 EURO決勝T1回戦 イングランド-スロバキア ゲルゼンキルヘン]

 0-1で迎えたEURO決勝トーナメント1回戦の後半アディショナルタイム、16強敗退危機に瀕していたイングランド代表は立て続けのロングスローで窮地を脱した。

 堅守のスロバキアを相手に枠内シュート0のまま迎えた後半45+5分、イングランドはDFカイル・ウォーカーが右サイドからのロングスローを投じ、最後の望みをかけた反撃をスタート。最初の一投はMFスタニスラフ・ロボツカのクリアに阻まれたが、次の一投で奇跡の生還を果たした。

 ウォーカーが素早い腕の振りから投げたボールはニアサイドに低い弾道で飛ぶと、DFマーク・グエヒがヘディングでそらし、これに反応したのはMFジュード・ベリンガム。ここまでなかなかチャンスのなかった背番号10はやや後ろに入ったボールに対し、強引なバイシクルキックで合わせ、ゴールマウスに叩き込んだ。

 攻撃の組み立てに苦しんでいたイングランドだったが、ロングスローというまさかの“飛び道具”で窮地を脱出。そのまま延長戦に持ち込むと、開始早々にはFWハリー・ケインが勝ち越しゴールを決め、現在2-1でリードしている。