[画像] 薄さわずか3cmで壁にピッタリ密着するサウンドバー、LG発表会で聞いてみた

LGエレクトロニクス・ジャパンが豊富なラインナップの4Kテレビ 2024年モデルを多数発表。それにあわせて、興味深い新製品がひとつ登場しました。薄さわずか3cmで壁にピッタリ密着するデザインが特徴的なサウンドバー「SG10TY」。立体音響対応で迫力ある音を楽しめ、LGテレビとの連携強化もアピールしています。

薄さわずか3cmで壁にピッタリ密着するサウンドバーサウンドバー「SG10TY」

SG10TY

薄型サウンドバーというと、テレビ本体や画面の下端に干渉しないようにタテ方向を薄くした製品がいくつか登場していますが、LGの新製品はむしろタテ方向を伸ばした代わりに奥行きを薄くする手法を取りました。

同社では、2024年のテレビ新製品は「壁掛け・壁寄せ設置」に力を入れるとアピールしており、SG10TYもそういった設置に適した“One Wall Design”と呼称するデザインを新たに採用。同様のデザインコンセプトを採用したLGの有機ELテレビ「OLED Gシリーズ」を引き立て、インテリア風に設置できるようにしています。

“One Wall Design”で壁にピッタリ密着する。右側面には各種操作ボタンと、音楽や動画を保存したUSBメモリーをつなげられるUSB端子がある

サウンドバーの本体サイズは約1,446×33×150mm(幅×奥行き×高さ)で、これは65型テレビに近い横幅です。重さは約3.9kg。サブウーファーは別体で本体サイズ/重さは180×290×394mm(同)/5.8kgなので、そのぶんの設置スペースは必要になります。もともと海外市場で既に販売されていた製品ですが、日本市場向けには壁掛けでなくても平面に置けるよう、専用スタンドを同梱しています。

サウンドバー本体を壁掛けせずに置ける専用スタンド

別体のサブウーファー

立体音響のDolby AtmosとDTS:Xに対応し、最大出力は計420W。ハイエンド機にふさわしいスペックに仕上げています。3.1ch構成で、サウンドバー本体には20mmツイーターと3インチウーファー(出力40W×2ch)、センター用の2.3センチウーファー(同40W)を内蔵。別体のサブウーファーには6インチウーファー(同220W)を搭載しています。

主な特徴

LGテレビのスピーカーと、サウンドバーSG10TYの両方を同時に鳴らしてサラウンドシステムを構築する、「WOW Orchestra」機能というユニークな機能もあります。より多くのスピーカーユニットを使い、「部屋全体に広がる臨場感、立体的で高品位なサウンド」を追求したもの。担当者によると、同機能をオンにするとテレビ側で主に中高域を担当し、サウンドバー側は重低音を担う振り分けになっているそうです。

短時間ながら映画などを視聴してみると、薄さ約3cmとは思えないほど迫力あるサウンドで。パンチ力のある重低音を好む向きとは相性が良さそうだと感じました。会場ではじっくり試せませんでしたが、サウンドバーのシネマ/AIサウンドプロモード設定で有効になる「トリプルレベル空間音響」機能も備え、上から下まで3層のサウンドバーチャルサウンドレイヤーによって没入感を失わずに立体サウンドを楽しめるそうです。

「WOW Orchestra」機能を利用しているところ

AIサウンドプロモードを選んだところ

LGテレビとの組み合わせで使える機能は他にもあり、webOSのメニュー内にサウンドバーの設定項目が登場し、テレビリモコンで操作できる「WOW Interface」を装備。テレビと連動する機能を個別に調整することなく、テレビリモコンから直接サウンドバーの音量調整(40〜100)や、モード設定が行えます。

SG10TYは無線LAN(Wi-Fi 5)に対応しており、互換性のあるLGテレビと組み合わせると、テレビとサウンドバーの間をワイヤレスで接続できる「WOWCAST Ready」にも対応。HDMIケーブルを使わずすっきり設置できるとしています。

HDMIケーブルを使わずに接続できる、「WOWCAST Ready」対応



HDMI入出力は各1系統で、4K/120Hz(4:2:0)映像のパススルーに対応し、VRR、ALLM、eARCといった各種規格もサポート。光デジタル音声入力も備えています。このほかBluetooth 5.1にも対応し、対応コーデックはSBCとAACです。

HDMI入出力を各1系統装備

外部入力の表示部

専用ACアダプターを電源端子につないで使う

なお、WOW OrchestraとWOW Interfaceが使えるのは、2022年発売以降の有機ELテレビ OLED M/Z/G/C/B/Aの各シリーズと、液晶テレビ QNED90/85シリーズ、2022〜2023年発売のQNED80シリーズ。ネットワークと接続して、テレビのソフトウェア更新が必要になる場合があるとのこと。

発売日は6月26日で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は12万5,400円前後と、他社のサウンドバーと比べてみても高価格帯に入りますが、OLED Gシリーズのようにスタイリッシュな薄いテレビと一緒にサウンドバーを壁掛けしたい向きにはぴったりの一品といえそうです。