中国の善意を乱用すれば自業自得の結末 新華社論評

16日、中国の黄岩島付近の海域で違法に集結したフィリピンの船舶。(ドローンから、南中国海=新華社配信)

 【新華社北京5月19日】フィリピンが南中国海で権利侵害の挑発を頻繁に行い、矛盾を激化させている。少数の民間反中勢力が組織した漁船100隻がフィリピン公船の庇護の下で黄岩島海域への侵入を企てたほか、上院議長や国防相などの高官が視察団を組んでフィリピン側が不法占拠する中業島に上陸した。フィリピンが域外国と結託して南中国海情勢をかき乱し、中国側の善意と自制を無視すれば、自身の分不相応な考えを実現できないだけでなく、自業自得の結末を招くことになる。

 フィリピンのコラムニスト、ロッド・カプナン氏は、フィリピンで最も貧しいのは農民と漁民であり、今回のような「漁船ショー」は「米国とフィリピンの代理集団が、米国の宣伝目的を達成するために実施したフィリピン貧困層に対する機会の剝奪だ」と指摘。東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は南中国海の資源の集団的利益の共有を実現しようとしており、フィリピンが米国と共に地域の平和と安定、経済の発展を引き続き破壊すれば、機会を逃すことになるとの見方を示した。

中国の善意を乱用すれば自業自得の結末 新華社論評

16日、中国の黄岩島付近の海域で違法に集結したフィリピンの船舶。(南中国海=新華社配信)

 中国は南中国海諸島と付近の海域に争う余地のない主権を有し、関係当事者と引き続き対話と協議を通じて海洋関連問題を適切に処理し、南中国海の平和と安定を共同で守ろうとしている。同時に、中国の領土主権と海洋権益の侵犯は許さず、中国が自らの合法的権利を守る決意と意志は揺るぎない。中国外交部報道官は15日の定例記者会見で、中国側は2016年にフィリピンの少数の小型漁船が黄岩島付近海域で正常な漁業活動を行うのを善意に基づき容認し、フィリピン漁民の活動を法に基づき監督管理していると説明。フィリピンが中国の善意を乱用し、中国の領土主権と管轄権を侵害すれば中国は法に基づき権利を守る対抗措置を取り、責任と結果は完全にフィリピン側が負うことになると警告した。

 南中国海情勢のこのところのエスカレートは、米国の介入と無関係でない。米国が「インド太平洋戦略」を進める中、フィリピンは地理的位置から米国の中国に対する布石の重要な結節点となった。マレーシア新アジア戦略研究センターのKoh King Kee理事長は、南中国海情勢の最近のエスカレートは米国による再三の挑発が原因と指摘。フィリピンが南中国海問題の処理でとった対抗的方式は米国の中国抑制戦略と非常に合致していると述べた。

中国の善意を乱用すれば自業自得の結末 新華社論評

16日、中国の黄岩島付近の海域で違法に集結したフィリピンの船舶。(南中国海=新華社配信)

 地域の平和と安全を脅かす米国とフィリピンの結託が人心を得ることはない。フィリピンがこのほど「内部的に整理」したとする南中国海問題でのフィリピンの主張を公に支持する国のリストにASEAN諸国は一つも含まれていない。インドネシア戦略国際問題研究センターのベロニカ・サラスワティ研究員は、南中国海での米国とその同盟国の軍事活動がASEAN諸国と世界の経済にプラスの影響をもたらすことはなく、域外勢力の干渉は情勢をエスカレートさせるだけとの見方を示した。

 フィリピンに対し、一部の大国による対中圧力に期待して中国が核心的利益とする問題で妥協と譲歩を迫るのは無駄であり、最終的に損なわれるのはフィリピン自身の利益と地域の平和・安定であることを認識するよう望む。事実を尊重し、約束を守り、権利侵害と挑発をやめ、対話と協議を通じて中国と意見の相違を適切に処理する正しい軌道に確実に戻るよう忠告する。