中国広東省で発見の恐竜化石、ティラノサウルス上科と確認

広東省の四会市博物館で撮影したティラノサウルス上科の歯の化石。(2021年1月5日撮影、北京=新華社配信)

 【新華社北京5月19日】中国の研究チームは16日、広東省三水盆地で発見された後期白亜紀の恐竜の歯の化石を、正式にティラノサウルス上科に分類したと発表した。

 三水盆地で大型獣脚類の化石が発見されたのは初めてで、中国の最も南で見つかったティラノサウルス上科の化石となる。研究成果はこのほど、国際学術誌「Cretaceous Research(白亜紀研究)」に掲載された。

中国広東省で発見の恐竜化石、ティラノサウルス上科と確認

ティラノサウルス上科の歯の化石の修復前の状態。(2020年6月6日撮影、北京=新華社配信)

 研究は中国地質大学(北京)の邢立達(けい・りつたつ)副教授チームが広東省の四会市博物館、中山大学、広東中大深地科学研究院など共同で実施。邢氏によると、広東省は白亜紀の各種化石の重要な産地で恐竜化石は主に南雄盆地と河源地区で見つかっているが、三水盆地での発見記録は非常に少ない。今回の化石は歯4本で、約7千万〜6600万年前の後期白亜紀末期のものだという。

 4本のうち3本は四会市で発見。保存状態がよく、歯冠の長さはいずれも6センチを超えていた。残りの1本は3.3センチの歯の破片で、広州市で見つかった。いずれも密度の低い鋸歯状の歯の縁、滑らかなエナメル質などの形態学的特徴がティラノサウルス上科に一致した。歯から推測できる体長は、控えめに考えても5〜6メートル、もしくはもう少し大きいという。

中国広東省で発見の恐竜化石、ティラノサウルス上科と確認

14日、修復したティラノサウルス上科の歯の化石を見せる研究者。(北京=新華社配信)

 中国の華南地域で後期白亜紀の大型獣脚類の化石が出土した記録はほとんどなく、江西省贛州(かんしゅう)市周辺でティラノサウルス上科の中華虔州竜(チアンジョウサウルス)とティラノサウルス類の足跡、広東省河源地区でティラノサウルス類の歯などが発見されたのみだが、三水盆地では後期白亜紀の恐竜の卵化石が見つかっており、トロオドンやオビラプトル、ハドロサウルスなどの恐竜が活動していたことを示している。

 邢氏は「今回見つかった歯の化石は卵の化石と一つの恐竜群を形成していた。華南地域で白亜紀末期の生物大量絶滅前に恐竜群が繁栄していた可能性が高いことを説明している」と語った。(記者/魏夢佳)