「原点回帰」を果たしたランクルシリーズ

 2024年4月18日、トヨタはランドクルーザーシリーズの新モデル「ランドクルーザー250」を発売しました。
 
 これまでラインナップされていた「ランドクルーザープラド」の実質的な後継車として15年ぶりに刷新したこのニューモデル、すでに予約が殺到しているようです。

人気殺到!? トヨタ新型「ランドクルーザー250」

 ランドクルーザーは今や70年以上の歴史を持つブランドです。1951年に誕生した四輪駆動車「トヨタ BJ型」にはじまり、モデルチェンジを重ねてきました。

【画像】えっ…超カッコいい! これがトヨタ新型「ランドクルーザー250」の全貌です(画像)(30枚以上)

 また、フラッグシップモデル「ランドクルーザー」、悪路走破性と耐久性を重視した「ランドクルーザー70」、両方の特性をそなえた中間モデル「ランドクルーザープラド」といった派生車種も登場しています。

 さて、その「ランドクルーザープラド」は今回、15年ぶりの新型モデルで「原点回帰」をコンセプトに、新型「ランドクルーザー250」として生まれ変わりました。

 シリーズのフラッグシップモデル「ランドクルーザー300」と同じプラットフォームを採用し、先代から大幅に剛性を強化。オフローダーとしての基本性能を大幅に向上させました。

 また、ランドクルーザー史上初となる電動パワーステアリングや、スイッチ操作でフロントスタビライザーのロック/フリーを切り替えるシステムも搭載。走行シーンを問わずに扱いやすいハンドリングを実現するとともに、オフロードでの悪路走破性とオンロードの操縦安定性、そして快適な乗り心地を両立させています。

 ボディサイズは全長4925mm×全幅1980mm×全高1870mmで、ホイールベース2850mm。

 パワーユニットは、2.8リッター直噴ターボディーゼルエンジン+Direct Shift-8ATと、2.7リッターガソリンエンジン+6 Super ECTの2タイプを設定し、フルタイム4WDと組み合わさります。

 外装は、特徴的な「角張り」シェイプが目を引きます。グリッド的で武骨な「四角さ」が、ボディの各部から感じられます。シンプルながらもオフローダーらしい造形で、風格や力強さとともに圧倒的な安定感を実現したといいます。

 さらに先進的なデザインのフルLEDヘッドランプも目を引きます。グレードによって「丸目」タイプと「角目」タイプに変化しますが、さらに角目の中にも「プロジェクター式3眼LED」か「リフレクター式3眼LED」を用意。

 また、フロント・リアのフォグランプやリヤコンビネーションランプも、光源をすべてLED化し、視認性を高めています。

 インテリアは水平基調のデザインをベースに、視界の確保と良好な操作性を両立すべく入念な設計が施され、どんなシーンでも快適に運転でき、乗員全員がゆったりと過ごせるゆとりある上質な室内空間となっています。

 新型ランドクルーザー250の価格(消費税込)は、ディーゼル車(2列シート5人乗りまたは3列シート7人乗り)が520万円から735万円、ガソリン車(3列シート7人乗り)が545万円。特別仕様車は、ZX ファーストエディションが785万円、VX ファーストエディションが590万円から700万円です。

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 気になる予約状況ですが、都内の販売代理店に確認したところ、発表から週末を挟んだ4月20日(月)の時点で「初期生産分は、すべて予約が満了しています」との回答。

 別の都内の販売代理店でも「当店の販売枠は、すでに全車が予約済みとなっています」とのことで、まさに「瞬殺」という状況のようです。なお、リースサービス「kinto」では、まだランクル250の枠は残っているとのことでした。しかし取材から数日が経過し、現在はすでにどの店舗でも契約満了している可能性が高いです。

 先述の代理店の担当者は「おかげさまで大変人気をいただいております」としたうえで、納期は「今回予約満了した初期生産分は、2026年3月の生産完了分です。次の生産分となると、さらに1年先となってくるでしょうか…」とのことです。現在は最速でも「3年後の納車」となりそうな状況です。

 グレードごとの人気については「全枠満了ということで、実績としての比較は難しいですが、ディーゼル車がどちらかというと人気な印象があります。燃費がいいというのもありますし、トルクの良さが軽快な乗り回しに好印象というのもあるでしょう」と話しました。

 高級車傾向の強まっていた「プラド」から転換し、力強い「原点回帰」を果たした「ランクル250」。その人気を反映した予約状況が明らかになっています。