プレミアリーグ第34節が21日に行われ、リヴァプールは敵地でフルアムと対戦した。

 今季のプレミアリーグも終盤戦に入り、マンチェスター・シティ、アーセナルと“三つ巴”の優勝争いに身を置くリヴァプール。前節終了時点ではマンチェスター・シティが首位に立っていたものの、今週末はFAカップ準決勝を戦っている関係で、今節トッテナム戦の開催は5月に延期。マンチェスター・シティの勝ち点は「73」のままだが、2位につけるアーセナルは前日に行われた今節のウルヴァーハンプトン戦を2−0で制したため、勝ち点を「74」に伸ばし、暫定首位に浮上した。勝ち点「71」のリヴァプールは、ここで差を離されるわけにはいかない。

 そんなリヴァプールは前々節のマンチェスター・ユナイテッド戦を2−2のドローで終えると、前節はクリスタル・パレスに0−1と敗北。その間にはヨーロッパリーグ(EL)・準々決勝ファーストレグで、本拠地『アンフィールド』でアタランタに0−3と完敗を喫していた。18日に行われたセカンドレグは1−0で勝利し、公式戦の未勝利は3試合で止まったものの、ELでは2戦合計スコアで敗退が決定。気持ちを切り替え、ここからはプレミアリーグでの戦いにフォーカスする。

 今節は、ここまで12勝6分15敗の勝ち点「42」で12位につけるフルアムと敵地で激突。リヴァプールはフィルジル・ファン・ダイク、ハーヴェイ・エリオット、ルイス・ディアスといった面々がスターティングメンバーに並んだ。アタランタとのセカンドレグではスタメンから外れていた遠藤航も、この試合では先発に復帰している。一方で、フルアムはティモシー・カスターニュ、ジョアン・パリーニャ、アレックス・イウォビといった面々が先発に並んだ。

 試合は立ち上がりの時間こそリヴァプールが敵陣へ押し込む時間が続いたが、ホームチームも右サイドのイウォビが良い形でゴール前へクロスボールを供給するなど、悪くないシーンを作り出す。

 22分にはリヴァプールにチャンス。敵陣中央右寄りの位置に絞って前を向いたトレント・アレクサンダー・アーノルドが、絶妙なタイミングでスルーパスを入れると、抜け出したルイス・ディアスがマイナスへ折り返し、最後はディオゴ・ジョッタがダイレクトで合わせる。だが、シュートはジャストミートせずに枠を外れる。

 続く32分にはリヴァプールがペナルティエリア手前、やや左寄りの位置でフリーキックを獲得。キッカーを務めたA・アーノルドは短めの助走から右足を振り抜き、GKベルント・レノを嘲笑うかのような一撃を叩き込む。A・アーノルドが持ち味を遺憾無く発揮する形で、リヴァプールが先手を取った。

 先制したリヴァプールは続く34分にもコーディ・ガクポがボックス左から強烈なシュートを放ったが、今度はGKレノのビッグセーブに阻まれる。“守護神”の躍動によって難を逃れたフルアムは前半アディショナルタイム、ピッチ中央付近でロングボールを跳ね返したところから、ロドリゴ・ムニスのポストプレーを経て、パリーニャが左サイドへ繋ぐ。アントニー・ロビンソンが左足でクロスボールを送ると、ファーサイドに流れたボールを拾ったイウォビが中央へ折り返し、最後はムニスがヘディングシュート。ジャレル・クアンサーにブロックされたセカンドボールをカスターニュが押し込み、フルアムが同点に追い付いてハーフタイムに突入した。

 後半に入ると、リヴァプールは立ち上がりの51分にチャンス構築。左サイドから持ち運んだアンドリュー・ロバートソンがアーリークロスを入れると、にサイドでブロックされたこぼれ球を拾ったジョッタがマイナスへ落とし、最後はエリオットが左足を振り抜く。シュートは狙いすぎたかゴールの右へ外れる。