世界フェザー級王者、井上尚弥戦に「間違いなく注目するよ」

 ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者・井上尚弥(大橋)は、26日に東京・有明アリーナでWBA&IBF世界同級2団体統一王者マーロン・タパレス(フィリピン)と4団体統一戦を行う。将来的な対戦候補にも挙がる現役世界王者は「歴史的なイベントを見るのが大好き」と観戦意欲。米専門メディアが伝えた。

 井上は来年もスーパーバンタム級で戦う見通しだが、将来的には1つ上のフェザー級に上げる可能性もある。米専門メディア「ボクシングシーン.com」は、「ロベイシ・ラミレス『イノウエ―タパレス戦はファンとして観戦する。自分のキャリアに与える影響は考えすらしない』」との見出しで記事を掲載。WBO世界フェザー級王者ラミレス(キューバ)の言葉を伝えた。

 記事によると、ラミレスは「イノウエの前戦は彼が何をやっているのか気にする時間がなかった。自分の相手に集中していたからね」と言及した。7月に井上が王座奪取したスティーブン・フルトン(米国)戦の前座で、ラミレスは清水聡(大橋)に5回TKO勝ちして初防衛に成功。自身の試合で井上戦を見られなかったようだが、今回は「間違いなく注目するよ」と心待ちにした。

「(スーパーバンタム級の)全王座が懸かっているからね。観戦するけど、ボクシングファンとしてだ。自分のキャリアにどのような影響があるかは考えすらしないよ」「自分のキャリアにインパクトを与える唯一の試合はラファエル・エスピノサだ」

ラミレスに米メディア指摘「ラミレス―イノウエの実現は容易に想像できる」

 こう明かしたラミレスは、9日(日本時間10日)に米フロリダ州のチャールズ・F・ドッジ・シティ・センターで同級10位ラファエル・エスピノサ(メキシコ)と2度目の防衛戦を行う。戦績は29歳のラミレスが13勝(8KO)1敗、29歳のエスピノサが21勝(18KO)だ。

 ラミレスは「彼に勝った後、自分にとって何がベストか考える。今は、歴史的なイベントを見るのが大好きな、いちボクシングファンとしてイノウエの試合を観るのが唯一のプランだよ」とコメント。記事では「2024年にラミレス―イノウエが実現するのは容易に想像できる。しかし、その計画はラミレスにとっては遠すぎるようだ」と指摘している。

 井上と共同プロモート契約を結ぶ米興行大手・トップランク社のボブ・アラムCEOは、フルトン戦を会場で生観戦。取材では井上の将来的な対戦相手について「(フェザー級に上げた場合)ラミレスとやるのもいいと思う。彼(井上)はスペシャルな選手なのでいろいろな選択肢がある」「日本の皆さんにラミレスのことを知ってもらい、将来的に尚弥VSラミレスの試合に興味を持ってもらえたら」と話していた。

(THE ANSWER編集部)