このほどブラジルで、建設中の高層ビルの足場が倒壊する事故が発生した。近隣のビルから撮影された動画には、倒壊した足場に繋がるケーブルに宙吊りになった複数の建設作業員の姿が捉えられていた。英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えている。

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ブラジルのサンパウロ市シャーカラ・サント・アントニオで現地時間17日、建設中の地上33階建のツインビルの足場が倒壊する事故が発生した。近隣のビルから撮影された事故直後の様子を捉えた動画がSNSで拡散しているが、危険な状況に置かれた作業員の姿に多くの人が衝撃を受けている。

動画には、数人の建設作業員が倒壊した足場から命綱となるケーブルによって宙吊りになった様子が捉えられている。英ニュースメディア『The Mirror』によると、作業員は地上から500フィート(約152メートル)の高さで身動きが取れずにいたようだ。

この倒壊により8人の作業員が宙吊りになり、事故発生から数分後に現場のクレーンによって救出された。しかし今回の事故で作業員1人が死亡しており、この作業員が足場から転落したのか、それとも倒壊した際に落下物に当たったのかは分かっておらず、当局が捜査中である。

このツインビルの建設プロジェクトを請け負う建設会社「EZTEC」は、次のように述べている。

「現場では安全装置や保護装置が整っていたにもかかわらず、不運な出来事により作業員の1人が亡くなってしまいました。今回の事故は現在調査中で、当社は関係当局のすべての勧告に従うつもりです。」

建設中のツインタワーは2025年に完成予定で、倒壊した足場は2棟の屋上に設置された連結部分にあったものだった。

建設現場での事故は世界中で後を絶たないが、2021年7月にはインドで建設中のビル20階から6メートルの鉄の棒が落下し、下にいた建設作業員の頭蓋骨を貫通する事故が起きていた。

画像は『The Mirror 2023年10月18日付「Moment scaffolding collapses leaves terrified workers dangling 500ft in the air」(Image: Jam Press Vid)、2021年7月30日付「Builder smashes up flat block with digger because owner ‘owed him £4million’」(Image: Schwarzwald TV)』『The Economic Times 2021年8月8日付「Ghaziabad: Rod that pierced man’s skull removed after 4-hour surgery」』『BFM News 2022年2月23日付X「1. A window gondola with several construction workers onboard at the TS Law Tower was struck by strong winds」』『The Sun 2022年12月9日付「MALL PLUNGE Horror moment worker plunges 50ft to his death after falling through missing tile on glass bridge at shopping centre」(Credit: AsiaWire)』『NDTV.com 2021年10月29日付「Two Workers Left Dangling From 26th Floor After Woman Cuts Rope」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)