女優の真木よう子が自身のインスタグラムで“事実婚”を公表したのは8月26日のこと。《私にはパートナーシップの相手がいます 事実婚というものですかね》と、左手の薬指にはめた指輪の写真と共にそう投稿した。

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 9月5日には婚活リアリティー番組『バチェロレッテ・ジャパン』の初代バチェロレッテでタレントの福田萌子が、インスタで事実婚解消を報告。これらに対しSNS上では《事実婚って公表しなくてよくない?》《すぐにくっついたり離れたりするのが事実婚ってこと?》《普通のカップルとなにが違うの?》と、事実婚に対して疑問の声が上がった。そもそも事実婚とは?

「事実婚とは婚姻届を出していないが夫婦と同様の関係で共同生活を送っているカップルのことで、内縁関係とも呼ばれます。実際に夫婦同然と公的に認められれば、事実婚でも法律婚と同程度の権利が得られます。フランスなどでは事実婚が主流になっていますが日本ではまだまだ浸透していないですね」

 とは、ジャーナリストの渋井哲也さん。真木は事実婚の理由として、《契約云々は面倒なので、お互いの自由を尊重し合えながら永く一緒にいられたら》(原文ママ)と綴っている。福田は「パートナーとしてずっと一緒にいようと思っているので、婚姻関係がなくてもパートナーという気持ちです」とテレビ番組出演時に事実婚の理由を語っていた。しかし、発表から1年あまりで《家族のあり方に対する価値観の違いが大きくなり》という理由で破局を公表している。

9割のカップルが事実婚の関係を解消する

 ちょっと簡単すぎない?と思った人は多いようで……。

「確かに解消率が高いというのも事実です。一部では9割のカップルが事実婚の関係を解消するともいわれています。日本人の3組に1組が離婚している現在ですから、手続きの面倒さがない事実婚は解消のハードルも、より低い。

 正式な届け出がないため正確なデータがないので割合は言えませんが事実婚だと婚姻関係を続ける難易度は格段に上がります。一方で長く関係を継続しているカップルもいますが、そういう方たちは夫婦別姓など確固とした意志をもって事実婚をしている。真木さんのように“手続きが面倒で”という理由だと解消も早い気がします」(事実婚に詳しい記者)

 どんな人たちが事実婚を選ぶのか。

「夫婦別姓を望む人、例えば海外だとジョニー・デップは2人の子どもに恵まれながらもヴァネッサ・パラディと結婚しませんでした。それはヴァネッサの美しい名前を変えたくないという思いもあったとか。福田さんのように資産が多い富裕層の人たちも法律婚ではなく、パートナーシップ関係を選択するケースが増えています。

 メリットとしては姓を変えなくて済む、別れた場合にも履歴が残らない、社会保障においては法律婚と同様の扱いになるなどが挙げられます。一方で、子どもを持つ場合、共同親権はまだ認められておらず、親権は原則的に母親となります。子どもを育てる上では法律婚を選んだほうが有利なケースが多いですね」(同・記者)

 令和3年の内閣府調査によると事実婚を選択している人は成人人口の2〜3%。今後増えていくのだろうか。