行ったそばから再訪確定の必見スポットでした!

富裕層が集う街、銀座。これまで幾度も訪れた銀座ですが、僕は銀座の銀座たる部分を体験せずに生きてきました。パレードを見るであるとか、マラソンを見るであるとか、百貨店で買い物をするであるとか、羽生結弦氏関連の展示会を見に行くであるとかで銀座の一部を経験してきたのみで、それ以外の部分については「何かキレイなビルがあるなぁ」でスルーしてきたのです。

しかし、僕はついに足を踏み入れました。領域展開「富裕層」。そうです、銀座に立ち並ぶハイブランドの旗艦店に行くことになったのです。今回向かいましたは銀座にある、あの世界的ブランド「GUCCI」の旗艦店・グッチ銀座さん。こちらのお店の7階に新たにオープンしたクリエイティブスペース「グッチ銀座ギャラリー」にて羽生結弦氏の写真展示が行なわれると聞き、勇気を出して初めてのおつかい(ハイブランド)へと繰り出したのです。

↓ここにあることは知っていたが、入ったことも入ろうと思ったこともないグッチ銀座さん!


6月27日、我が家には衝撃が走りました。もともと6月28日にはファッション誌『ELLE JAPON』発売が予定されており、「28日はグッチ結弦占いでもするなり〜」とワクワクしていわけですが、どうやらこのプロジェクトはもっと壮大なものだった模様。突如として発表されたグッチ銀座店における「YUZURU HANYU: A JOURNEY BEYOND DREAMS featured by ELLE」展開催のお知らせ。これまで「雑誌の企画でグッチをまとった」と思っていた出来事は、もっと深いところでグッチさんとつながり、羽生氏とグッチとが互いに高め合うような一大プロジェクトだったのです。

「何着て行けばいいんだ…?」

心に浮かぶ問い。答えは即座に「グッチ」と浮かぶわけですが、あいにくグッチは持っておりません。財布とかキーホルダーとか何かひとつくらいあってもよさそうなものですが、本当に何ひとつありません。グッチに行くためのグッチがない。というか、いわゆるハイブランドの手持ちがそもそもありません。クローゼットから出てくるのはユニクロ、GU、せいぜいがセレクトショップ。大人として恥ずかしい限りですが、グッチの彼氏とデートするにふさわしい服がないのです。「どうせ脱ぐから何でもいいよね?」とか言っている場合ではありません。

SNSでそれとなくアドバイスを求めると「岡崎○育さんは銀座のショップでも普段通りTシャツGパンでした」という情報が寄せられましたが、参考にしていいヤツなんだか罠なんだかよくわからない感じです。そりゃあアーティストは服装ぐらいでいちいち気に病んだりしないでしょう。山下清画伯は短パンとランニング姿でもそれ自体がアートという感じがしますが、同じことを僕がやったら単なる短パンでランニングの人です。「新品のユニクロなら大丈夫です」とか「しまむらでもいけます!」とか、具体的で安心感のある情報はなかなか手に入りません。「ハイブランドの店員さんは優しいから大丈夫」だとは言うのですが…。

迎えたオープン当日、グッチさんのLINE公式アカウントと友だちになりまして、ギャラリー訪問の予約をしますと、初日の1枠に飛び込むことができました。嬉しいような怖いような。せめて清潔感だけでも出るように会社に行くときよりは若干キレイめを意識した風体(※メゾンコーセー銀座さんに行くときの感じ)で、震えながら銀座へ向かいます。すでにグッチ銀座の前には行列ができています。30分ごとに区切られた枠は30人くらいずついるようで、待機列から順次入場をしている模様。

その列を見守っておりますと、カンヌ映画祭とかアカデミー賞とかのレッドカーペットみたいなガチ感まではなく「オシャレなみなさん」といった感じ。推しのグッズで全身コーディネートをしている人はさすがに見当たりませんでしたが、チラホラとプーさんや衣装柄トートバッグなども見えます。うむ、同士の集いは心強い。自分だけつまみ出されることはあるまいと勇気も出てきましたので、僕も列に加わりまして順番を待つことに。待っている間にスタッフさんが予約の確認や通常の買い物客の誘導で待機列のほうにもまわってきましたが、普通に丁寧に対応していただけました。ふぅー、心配するほどのことはなかったようです。

↓グッチ銀座さんにたくさんの人が列を成していました!

時間が来ますと、エレベーターの定員に合わせて数名ずつが順に会場へと案内されます。このとき店内を突っ切ることになるのですが、ここは僕も全身から「岡崎体育と申します」というオーラを出して乗り切りました。エレベーターに乗ってしまえば、あとはビルの7階にあるギャラリーに一直線。こちらのギャラリーはワンフロアぶち抜きですので、通常のお買い物客の方はいません。このフロアまで来れば、ゆったりと落ち着くことができそうです。

ただ、ここからは別の意味で落ち着かなくなります。エレベーターのドアが開いて会場に入ったときの圧倒的なアート感たるや。これまでも数々の写真展示を見てきましたが、そもそもの空間のアート感がすごい。写真が一枚もなくても「キレイな部屋ですね…」と見てしまうような空間です。壁面から床から天井までワントーンの黄なりのような色合いで統一されており、空間自体が美しい。特に床はまるで鏡のようで、歩く人の姿や壁面に展示された羽生氏の写真がクッキリと反射しています。逆さ富士ならぬ「逆さ羽生氏」を含めて堪能するのがよさそうです。

↓入場時の雰囲気はELLEさんのツイートで体験してください!


↓展示スペースはアートの絶景です!


入口付近に小部屋程度のスペースがパーテーションで区切られており、人々はその手前で滞留しています。どうやら、この仕切りの手前からであれば場内の撮影がOKであるとのことで、みなさんそこで展示物を懸命に撮影しているようでした。さらに、入口付近にも『ELLE JAPON』の表紙A(Butterfly ver.)の写真などがあり、そこに並んで記念撮影をするなどの順番待ちもある様子。僕も早速そこに加わって記念撮影をしていきますが、まぁ、どれもこれも美しいこと。いい感じで照明が当たっていて壁面にフワッと影ができるあたりも含めて、絵になる写真たちです。こりゃ世が世ならダ・ヴィンチとかミケランジェロとかがやる展示ですよ。

↓これは…すさまじい美だな…運動中であれだけキレイならポートレートはこうなるのだろうが…。


↓この1枚を見て撮影するだけで普通に30分くらいイケる感じなのだが…。


ギャラリーを囲む壁の4面にそれぞれアートな写真が展示されており、入口付近から見て右奥の隅にはカーテンで仕切られた小部屋があります。そちらのなかには椅子が6脚とモニターがあり、すでに各方面で公開中の撮影風景をまとめた動画が上映されていました。それらの展示をグルッと見てまわるわけですが、これまでの展示会に比べても観客の動きはとてもゆっくりです。展示枚数的にはものすごく多いわけではないものの、1点ずつのクオリティが高く、何がしか「物語」を感じさせるような写真となっていることで、じっくり見ずにはいられないのです。

繊細な表現をする指先だけをとらえたカットや、普段はスケート靴で隠されている足先をとらえたカットは、改めて見惚れるようなアートでした。推しの全身写真を壁に貼るのは何となく主張が強い気もしますが、たとえばこの足先だけをとらえたカットなどは、会社の自席に貼って「秘密の推し活」としてもよさそう。本当に雑誌掲載と無料の展示会だけで終わっていい写真たちなのか、「書籍化の話はまだかね?」「展示会でグッズを売らないでどうするのか!」「合格写真は本当にこれだけなのか?全部出したまえ」と確認したくなるような感じです。

↓会場右手側壁面の展示はこんな感じ。


↓親指、土踏まず、血管、くるぶし、新鮮!


↓この浮遊感のある一枚も表紙にしたい!




入口付近からはかなり距離がありますが、会場奥には『ELLE JAPON』の表紙B(Sitting ver.)のカットなどが展示されています。会場左手側には6枚の連続写真風にひざまずいて舞う羽生氏の姿や、スーツ姿でたたずむカットなどが展示されています。撮影可能位置と展示位置の関係で、正面からとらえることはできないので、こちらの面はあまり撮影に躍起にならずに「目と心」に焼きつけるのがよいかもしれません。

さらに、左手側の隅には撮影可能エリアから見えない陰になっている場所があり、そちらにも1枚写真が展示されていました。羽生氏とグッチさんと世界を舞台に活躍するフォトグラファー・TAKAYさんとがそれぞれの「美」をぶつけ合ったあとの一枚でしょうか。笑顔であっても研ぎ澄まされたようなカットが並ぶなかで、ほんのりと安らぐような素敵な表情をとらえていました。きっと、これを最後に鑑賞して展示が完成するのでしょう。これはぜひ現地に足を運んで「目と心」で見ていただきたいものです。素敵な時間を過ごしたと、悔いのない一日にできるのではないかと思います。

↓会場奥から羽生氏が見ている!


↓左手側の壁面の展示はこんな感じでした!


「すごいものを見た…」と心地よい疲労感すら感じるような鑑賞を一旦終えた僕は、ショップの4階に展示されている撮影時の衣装の展示などを見てグッチ銀座さんをあとにします。次に同じようなことがあったときに備えて「展示されているこの衣装と同じセットをください」と買い物したい気持ちもありましたが、お手を触れずの鑑賞であったことと、見える部分に値札などありはしないこととで(※値札から見るような人は来ない説)、即決購入は控えました。こちらのフロアには通常のお買い物客の方もいましたので、僕のお相手をしてもらうのは申し訳ありませんし。「本誌を見れば各アイテムの値段が書いてあるだろう…」と思いまして、『ELLE JAPON』を見てから出直すことにします。手が出る範囲かどうかはわかりませんが…。

↓素晴らしい展示をありがとうございます!




とまぁ、こんな感じで大満足の鑑賞となり家に帰ったわけですが、ここで残念なことが。ひとつは、ネット書店で注文していた『ELLE JAPON』が、コンビニ受け取りにしたせいか、「今日コンビニに送りました!」という元気なメールが届きまして、手元に来るまであと2・3日かかることが発覚したのです。そしてもうひとつが家に帰って記念に撮影した写真などを見ておりますと、微妙にいろいろ気になるのです。展示写真の美しさがすさまじいことで、「せっかく撮ったのに真正面じゃなかったな」とか「わずかにピントが合ってなかったな」とか「床への映り込みとセットでおさえるべきだったな」とか「入口付近を引きでおさえてなかった」とか気になることが次々に出てくるのです。

いずれ再訪はすることになるだろうとは思っていましたが、今回の訪問はティザー扱いとして、改めてじっくりと鑑賞する機会を作らなければならないなと思いましたよね。銀座にはそれなりに用事もありますし、この展示を見て、優雅なお茶をして、最新の流行などに触れて、自分を刺激する一日を作りたいなと思います。

もしこれから行かれる方がいましたら、ぜひお友だちと一緒に行くとよいように思います。この空間で記念撮影をできるというのは貴重な機会ですので、展示を見ている状態から見返り美人のポーズで振り向いたところをカシャッと撮りまして、遠くに羽生氏のアートな写真がふんわりとボケ味がある感じで映り込んでいましたら、プロフィールとかに使える素敵な一枚になるのではないでしょうか。場内はそんなに明るくはないので(※暗いわけでもないが)、明るめのレンズがよいかなと思います。人が少ない朝イチ先頭とかがチャンスだと思います!

↓会場周辺の様子などは動画で見てもらえればと思います!


道に迷うような場所ではないですが、道案内も入れておきました!

臆せずに行く価値アリの展示です!


場所も含めて完成するアート体験なので、オシャレしてグッチに行くしかない!