Art Gallery M84は、 2023年7月24日(月)より写真展『ハナブサ・リュウや服部冬樹や植田正治などの裸婦』を開催する。

今回の作品展は、Art Gallery M84の第130回目の展示として実施する企画展。アートコレクターである服部良夫(はっとり・よしを)氏の所蔵する「ハナブサ・リュウや服部冬樹や植田正治など国内の作家が女性美の表現を追求したモノクローム作品」で、もう市場に出回らないような珍しい写真や、もう目に触れる機会が無いような貴重な写真作品から厳選した約35点を展示する。
※敬称略

■巨匠と呼ばれるような作家の作品ばかり
巨匠と呼ばれるような作家の作品ばかりですので、この機会に是非ご鑑賞ください。入場は、成人限定とさせて頂きます。

ピエール・カルダン・ジャパンが設立されるより前に、日本国内でカルダン・ブランドのライセンス商品を開始され、また世界一のカルダン・コレクターとして知られている服部良夫氏は、日本有数のアートコレクターでもあり、今回展示するのは、長年に渡り国内ギャラリーから選定・購入・所蔵した作品たちです。
Art Gallery M84オーナー 橋本正則

【出展作品の作家名】
ハナブサ・リュウ、服部冬樹、植田正治、荒木経惟、藤井秀樹、上田義彦など

【ハナブサ・リュウ/ Hanabusa Lyu】
1949年 大阪府出身。ファッションデザインを学んだ後、写真雑誌の編集や写真家のアシスタントを経て、フリーランスの写真家になる。1970年 銀座ニコンサロンでの写真展「もうひとつのなにか」でデビュー。1978年からパリに4年間滞在。以後、東京とパリで主に活動。作家とのコラボレーション、映画監督、俳優、アーティストなどのポートレートを発表。1991年から再びパリに8年間滞在。ポートレートやファッション、建築や彫刻など芸術作品、豪奢なホテルやフランス料理、風景や旅の写真などの作品を発表。2008年 パリの観光事業に貢献してきたことが認められ、パリ市観光会議局からプレス功労賞を受賞。

【服部 冬樹 / Fuyuki Hattori】
1955年 北海道出身。1978年 日本大学芸術学部写真学科卒業。大学時代にチェコスロヴァキアの写真家ヨゼフ・スデクの静物写真から影響を受け、花や花瓶を題材として制作。その後ヌード作品のシリーズを手がける。「快楽やエロティシズムを漂わせる肉体」という別の対象に移行しても、人体を「静物」として捉えるアプローチは、一貫している。 写真の美的側面だけでなく、その歴史そのものを現在に凝縮することで、写真とは何かという問いかけを提出している。

【植田 正治 / Ueda Shoji】
1913年 鳥取県出身。写真雑誌のコンテストでも多数の入選を得る。1950年代主流となったリアリズム運動などで演出写真は中断するが、1971年の写真集『童暦』の刊行によって再評価の機運が内外で高まる。特にヨーロッパでの評価が高く、1978年と1983年にアルル国際写真フェスティバルに招待。数ある作品の中でも、鳥取砂丘を舞台にした「砂丘シリーズ」はよく知られている。植田作品は人をオブジェのように配する構図や、逆に物を擬人化するなどの特徴を持つ。1994年 福山雅治の「HELLO」のCDジャケットを手がける。1996年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを受章。2000年 87歳で死去。

【荒木 経惟 / Nobuyoshi Araki】
1940年 東京都出身。「アラーキー」の愛称で知られ、丸い縁の黒めがねをトレードマークとする。妖艶な花々や緊縛ヌードなど、強烈なエロスとタナトス(生と死)が溢れる独特の世界観が特徴。千葉大学工学部写真印刷工学科を卒業後、電通のカメラマンとしてキャリアをスタート、1964年に第一回太陽賞を受賞した写真集「さっちん」で注目を集める。亡くなった愛妻・陽子との新婚旅行を撮影した写真集「センチメンタルな旅」は「私写真」という新しいジャンルを切り開き、彼の代表作となった。これまでの芸術への貢献により2008年にオーストリア科学・芸術勲章を受賞。日本を代表する写真家として高い評価を受ける。