今夏に発売予定で、オクタン日本版編集長の堀江も予約済みの「タミヤ ワイルドワン・マックス」に関する詳細が、リトル・カー・カンパニーからついに発表された。

【画像】初代「タミヤ ワイルドワン」をベースにした本格的な「乗れるラジコンカー」!(写真7点)

今までも何度かoctane.jpで紹介してきたが、「タミヤ ワイルドワン・マックス」は、1985年に発売された初代「タミヤ ワイルドワン」(58050)をベースにした本格的な「乗れるラジコンカー」で、100台限定で発売される予定だ。

このプロジェクトは、半導体不足などの影響により当初の想定よりも時間がかかってはいるが、その分、デポジットを支払ったカスタマーからのフィードバックを深く反映することができたようだ。設計・開発プロセスの時点からカスタマーの意見に耳を傾け、その意見に基づいてアップグレードが行われ、より高い性能と使いやすさが実現された。

タミヤ ワイルドワン・マックス ローンチエディションは、4点式ハーネスのコブラバケットシート、IP規格の5インチデジタルスクリーンとマリン仕様のスイッチ、ブレンボ製ディスクブレーキ、ビルシュタイン製ダンパーとアイバッハ製スプリングを装備したハイスペックモデルだ。フロントとリアには14インチのMaxxisオフロードタイヤが装着されている。

リトルカーカンパニーは、安全性と快適性を高めるため、オリジナルのRCカーのデザインに若干の調整を加えている。コックピットの幅を広げ、2人が快適に乗れる空間を実現したのだ。

また、フロントサスペンションの改良によって、視界の確保と歩行者の安全性を向上させ、フロントサスペンションはトレーリングアーム式からダブルウィッシュボーン式に変更された。さらに、全長3.5m(137.8インチ)、全幅1.8m(70.8インチ)から、全長3.6m(141.7インチ)、全幅1.9m(74.8インチ)に拡大された車も開発中だ。

オフロード愛好家のために、ワイルドワン・マックス ローンチエディションの地上高は270mm、アプローチアングルは34.1度、ブレークオーバーアングルは28.4度、デパーチャーアングルは50.8度となっている。また、リトル・カー・カンパニーでは、オプションでフロントガラスとワイパー機構も開発しており、より実用性の高いマシンとなった。

ローンチエディションは、8つの取り外しが可能なバッテリーパックを搭載し、総容量は14.4kWh、最高速度は約60mph(96.5km/h)だ。車両の重量は約500kgになる予定である。リトル・カー・カンパニーがデポジットを支払済みのオーナーに、この車のロードリーガルオプションに興味があるかどうか尋ねたところ、当然のことながら、95%が「はい」と答えたそうだ。そのため、ローンチエディションには、英国およびEUのL7e四輪車規制に準拠したロードリーガルパックが付属している。

リトル・カー・カンパニーのCEOであるベン・ヘドレーは、次のように述べている

「タミヤ ワイルドワン・マックス ローンチエディションの発表まであと一歩のところまで来て、本当に感激しています。業界全体の供給問題など、いくつかのハードルがあったことは間違いありませんが、私たちのチームはRCカーを実物大で実現させるという素晴らしい仕事をしてくれました」

「ワイルドワン・マックスを最高の一台にするために、貴重なご意見やご感想をお寄せくださった皆様にもお礼を申し上げます。私たちは、最初のお披露目以来、一人一人の声に耳を傾け、そのアイデアを受け止めてきました。その結果、私たちは、脳を揺さぶるような加速に頼らなくても、電気自動車は楽しめるということを示す、新しいタイプの車を開発することができました。この車は、デザインをシンプルにし、重量を減らすことで、500馬力なんて必要としないドライバーにとって楽しい車であることを示す完璧な例となったのです。完成した車をお見せできることを大変うれしく思っていますし、皆さんに体験していただくのが待ちきれません」

ローンチ・エディションの生産は2024年初頭に開始され、車はリトル・カー・カンパニーによって完全に組み立てられてカスタマーに届けられる予定だ。サイズ、操作性、パフォーマンスを向上させたローンチエディションは、ワイルドワン・マックスをまったく新しいレベルへと導くだろう。このほかにも、さまざまな性能を持つバージョンが、製品開発の後期段階で登場する予定だそうだ。

リトル・カー・カンパニーは、春から夏にかけて性能と耐久性のテストを実施し、数ヶ月後に性能値、航続距離、価格を確定した上で、この車を一般に公開する予定だ。