〈BreakingDown出場〉清水良太郎(34)激白120分。覚せい剤で逮捕、妻暴行、父アキラとの関係、闇カジノ…「逮捕されても最初は『やべえ』って軽くしか考えてなくて…」 2017年2月に写真週刊誌に違法カジノ店で違法賭博を行ったと報じられたのをきっかけに凋落の一途を辿った清水良太郎(34)。同年10月には覚せい剤取締法違反(使用)で逮捕され、懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の判決を受けた。さらに2021年4月には妻に軽傷を負わせたとして傷害容疑で逮捕。度重なるスキャンダルで表舞台から姿を消しながら、あがきにあがいてきた男が語る。
謹慎中に覚せい剤
清水良太郎といえばものまねタレント清水アキラの三男で、自身もものまねタレントや俳優として活躍していた。
中1の頃から俳優としてプロダクションに所属した清水だが、ものまねタレントとして本格的に活動しだしたのは高3の頃。フジテレビ『ものまね王座決定戦』に出演したことを皮きりに、めきめきと頭角をあらわしていった。
「あの頃、ものまねの営業でとにかくお金が稼げていました。多い時は月に1,000万円近く。そんな時期が2年ほど続きましたね。ものまねを始めてからの時間は浅かったのですが、突然稼げるようになったという感覚でした。
それもあって六本木でバーを経営したり、毎晩飲み歩いて、カジノだけでなく競艇とか色んな賭博をしたりと刺激を求めていました。金銭感覚も狂っていたし、調子に乗ってたんですよね」
やがて2017年の違法カジノ店での賭博報道があり、4ヵ月の謹慎処分を経てワンマンライブで復帰を果たす。
父親の清水アキラから「やったことはしようがないが、次はないぞ」と釘を刺されていたが、清水はこの時点ですでに〝次〟の罪を犯していた。
「謹慎中に覚せい剤に手を出していたんです。僕自身、中学時代からやんちゃというか悪ガキだったので、悪い人達とも繋がりがあって。アホだから流されてしまったんですよね。
最初は『こんなんハマんないわ』って思っていたのですが、気付いた時には手遅れでした。無くなると欲しくなるし、段々と覚せい剤中心の生活に変わっていきました。何かをするにしても、じゃあまず覚せい剤を入れようって。
『こんなのやっちゃダメだ』って自分でわかっているつもりでしたが、周りにも嘘を重ねてしまうし。嫁にだけは気付かれないようにと思いながらも、家で隠れてやっていましたね」
独居房で死を考えていた
違法賭博報道から8ヵ月後、池袋のホテルで30代の風俗嬢から「薬物を飲まされた」と110番通報され、ホテルから出てきた清水は駆け付けていた警察署員に任意同行された。その日は尿検査を受けた後帰宅したが、尿から覚せい剤の陽性反応が出たため、翌日自宅で逮捕された。
「逮捕された当初は『やべえ』ってそんな風に、軽くしか考えられませんでした。『これからはちゃんとやっていこう。それでもう一回芸能界に戻ろう』なんて甘い考えをしたりして。
でも、親父が面会に来て『芸能界はもう無理だ』とハッキリ言われました。決まっていた仕事もなくなって、違約金も重なり、お金もどんどん減って。現実を突きつけられましたね」
初公判を待つ間の約2ヵ月。拘置所の独居房では死を考えたこともあったという。
「ここを出ても自分の理想の人生を歩めるわけじゃないし、しんどすぎるんだろうなって。だからいっそもう死のうかと。
でも嫁も子供もいるし、外で僕のために動いてくれていた兄貴とか親父がいました。だから自由時間にノートに『やり直したい』という自分の気持ちを書き留めたり、手紙を書いたりして何とか前を向く努力をしていました。1冊のノートをまるまる使い切ったのは、人生で初めてでしたね」
懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の判決を受けて拘置所を後にした清水だが、当時は芸能界に戻りたいなどと思える状況ではなかったという。
「家に帰ると嫁が待っていてくれたのですが、いきなり電気ポットをぶん投げられて。もちろん僕が悪いのですが、とても怒られました。
自分のやりたいことは一旦忘れて、嫁と娘のためにお金を稼がなくてはいけないと決心し、知人を通じて運送会社で働き始めたんです」
自律神経失調症に
未経験から運送業をはじめ、一般配送から引っ越し作業、長距離配送など多岐にわたって業務を行った。
「これまでとまったく違う仕事に真摯に取り組み、自分を褒めてあげたい気持ちもあったんですが、時折やりたいことをやれない自分に対して『何やってんだろうな俺』とトラックの中で泣いたこともありました」
それでも必死に仕事をしているうちに暖簾分けの形で独立させてもらい、5人のドライバーを抱えるようになった。1ヵ月の売上も200~300万円ほどになり生活は安定したが、精神的にはどんどん不安定になっていったと清水は振り返る。
「僕自身が自律神経失調症になってしまい、近づいて来る人間全員に牙を向けていました。親父に対しても噛みついたり。そんな時、嫁と携帯の取り合いになってしまったことがありまして…。掴み合いになった拍子に嫁が倒れて、頭をテーブルにぶつけ、ケガをしてしまったんです」
2021年4月、妻に暴行を加えて頭部にケガをさせたとして清水は2度目の逮捕となった(妻とは示談が成立しており、現在、別居はしているものの関係は良好だという)。
執行猶予があけてわずか数ヵ月後に再び逮捕をされ、完全に世間から見放された清水だったが、彼はあがくのをやめなかった。
#2につづく
取材・文/集英社オンラインニュース班 撮影/村上庄吾