また、昨年の「3回目のひな誕祭」が開催されていたときは、ちょうど四期生のメンバー募集が行われていた。正源司陽子は、一年前のこの日に応募したことを明かし、「ひゃー、感動だね」と胸がいっぱいの様子で語る。最年少の渡辺莉奈は、携帯で応募する際に電波が悪くて何度も送信し直したことを話し、「あそこで諦めたらここにいなかった」としみじみ語った。また、オーディション後の研修中に「3回目のひな誕祭」の映像を見て、みんなで泣きながら話したというエピソードも披露した。

ここからは懐かしい曲が続く。プロペラ機を模した大型フロートに乗り込んだメンバーたちは、けやき坂46(通称・ひらがなけやき)時代の楽曲「ハッピーオーラ」を歌唱。アリーナの外周を移動しながら、サインボールを客席に打ち込んでいった。次もけやき坂46時代の「ひらがなで恋したい」。こうして過去の名曲が聴けるのもメモリアルライブならではで、会場は当時のグループカラーだった緑のペンライトで染まった。

さらに、日向坂46のデビューシングルに収録されたモデル組による「Footsteps」、けやき坂46時代の「線香花火が消えるまで」、日向坂46のアルバム収録の「Cage」と、新旧のユニット曲が披露されていく。

ここで場内に佐々木久美の声が響き渡る。前日の佐々木美玲に続いて、この日は佐々木久美が横浜スタジアムのアナウンス室に入り、ウグイス嬢を務める。そして佐々木久美の紹介で、富田鈴花と松田好花による弾き語りユニット「花ちゃんず」が登場。松田の「いつも応援してくださるおひさまのみなさんも、4回目のお誕生日ということで、ささやかながらバースデーソングをお送りしたいと思います」という言葉とともに、「ハッピーバースデイ ディア おひさま」と歌った。さらに続けて「ハッピーバースディ ディア 日向坂」と歌い、ファンとともにデビュー4周年を祝った。

そして、佐々木久美の「ただいまより始球式を行います!」という紹介で、三期生の山口陽世が登場。

少年少女野球の経験がある山口は、実際に横浜スタジアムで始球式を務めたことがある。そしてこの日は、キャッチャーとして前横浜DeNAベイスターズ監督のアレックス・ラミレス氏が登場。ラミレス氏のYouTubeチャンネルに山口が登場したという縁もあるが、まさかのビッグゲストに会場からは地鳴りのような「ラミちゃん」コールが上がった。緊張からか、山口はミット直前でワンバンするボール球を投げてしまうが、自己最速94kmを誇る美しいピッチングフォームは健在だった。

ここからは再びライブパートに。上村ひなのがソロ曲「一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない」を歌唱。2020年のクリスマスライブ以来の披露となるが、声の安定感、ダンスのしなやかさともに大きく成長したところを見せた。この楽曲が生まれた当時、三期生は上村ひとりだったが、当時から上村が「この楽曲はソロ曲じゃなくて三期生曲」と言っていたとおり、遅れて加入した高橋未来虹、森本茉莉、山口も初めてパフォーマンスに参加した。

そして一期生、二期生も合流し、メンバー人気の高い楽曲「こんなに好きになっちゃっていいの?」へ。かつてライブで着用した真っ白なドレスに久々に袖を通し、切ない恋心を歌い上げた。

ここで再び一期生によるMC。そして先ほどウグイス嬢を務めた佐々木久美は、「過去一緊張しちゃって。アレックス・ラミレスさんで、お名前を噛んでしまって」と謝罪しつつ、「初めてのウグイス嬢だったので、ご愛嬌〜」とかわいくしめた。

そしてけやき坂46時代の懐かしい二期生曲「半分の記憶」に続いて、齊藤京子がセンターを務める前作「月と星が踊るMidnight」をパフォーマンス。昨年のツアーで初披露した楽曲だが、ライブやテレビでの披露を重ね、堂に入った表現を見せた。「月と星」という言葉で始まる楽曲だけに、夜の横浜スタジアムに映えていた。