(台北中央社)内政部(内務省)警政署刑事警察局は30日、先月中旬以降、海上に浮かぶ20遺体を発見したと発表した。このうち16人の身元が判明しており、7人の遺体がベトナム人の密入国者リストと合致したと明らかにした。9人は台湾人で、自殺や事故で海に落ちたとみられている。

刑事警察局によれば、駐台北ベトナム経済文化弁事処(大使館に相当)から提供された密入国者の情報を基に調査を行い、ベトナムの遺族から提供された検体などを用いて鑑定を実施した結果、7人の身元が分かったという。ベトナム人7人のうち5人は男性、2人は女性だった。この7人の遺体は先月27日から今月10日にかけて南部・高雄や台南、中部・雲林の沖合や沿岸で相次いで見つかった。

消息筋によれば、これらの密入国者の多くはかつて仕事で台湾に来たことがあり、大部分が互いに知り合いだったとみられている。人身売買組織に遺棄されたか、海難事故によるものかなどについては捜査結果が待たれている。

(黄麗芸/編集:名切千絵)