ハクトウワシが獲物を捕らえた瞬間を撮影した写真が今月8日、Facebookに投稿されて話題を呼んでいる。写真家は水面から魚を掴み取るシーンを撮ろうとしていたが、写真の仕上がりを確認するとかぎ爪で食べかけのピザを掴むワシの姿が写っていた。アメリカの国鳥であるハクトウワシがピザを掴む姿には「アメリカンな写真だ」など驚きや笑いの声が多数寄せられている。米ニュースサイト『New York Post』などが伝えた。

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米コネチカット州サウス・ウィンザーに住む自然写真家のダグ・ゲメルさん(Doug Gemmell)は今月8日、ワシの写真を撮るためにウェザーズフィールド湾を訪れていた。元銀行員のダグさんは約7年前に定年退職してから鳥や昆虫などの写真撮影を始めた。特にワシの撮影に力を注いでおり、ワシが魚を狩る瞬間を撮影することが多いという。

今回もワシが海へ近づき、鋭いかぎ爪で魚を掴み取る瞬間を撮影するべく静かにチャンスを待っていた。しばらくするとまだ頭部が白色になっていない全身が褐色の若いハクトウワシが現れたが、そのワシはダグさんの後方にあった駐車場に向かっていく。狙っていた写真とは異なるが、このワシの姿も撮影しようと決めたダグさんはカメラを向けた。するとワシは地面に向かって急降下し、落ちていた何かをかぎ爪で掴んで大空へ飛んでいった。

当時ダグさんがいた場所は少し距離があったので、ワシが何を掴んだのかは分からなかったという。しかし家に帰ってから撮影した写真を確認してみると、予想外のものを捕まえていたことが判明した。ダグさんは撮影した写真を自身のFacebookアカウントに公開しており、「今朝、面白いことが起きました。若いハクトウワシが水の中から魚を掴む代わりに、駐車場から何かを持っていったのです」と言葉を添えた投稿には、食べかけのペパロニピザをかぎ爪で掴むワシの姿があった。

複数投稿された写真の中には、大きく翼を広げて地面すれすれに飛ぶワシが地面に落ちている物体にかぎ爪を向けた瞬間を捉えた1枚がある。写真の下部には白いモヤがかかっており、これはダグさんとワシの間にあった雪の山が原因だとダグさんは説明している。そして雲一つない青空を飛ぶワシの写真には、かぎ爪に捕まれた食べかけのピザが写っていた。ダグさんによるとこのワシはピザを掴むとすぐに飛び去ったそうだが、そのあとを4羽のカラスが追っていたという。

ダグさんは「非常にユニークな写真ですよね。他にワシがピザを掴んでいる写真なんてあるのかな?」と偶然撮影できた写真に驚きを隠せない様子だった。またハクトウワシはアメリカの国鳥でもあることから「アメリカの鳥だからピザが好きなのかもしれないですね」とダグさんは笑ってコメントした。

この写真には、ユーザーから「いい写真だ」「鳥の姿はやっぱり素晴らしいよ」などダグさんの写真に称賛の声が届いた。他にも「ハクトウワシがペパロニピザを食べるなんて、これ以上アメリカンなことはないだろう」「やっぱり生きている動物を食べるよりピザの方が好きなのかな」「若者はみんなピザが好きだね」などジョークを飛ばすコメントが寄せられていた。

ちなみに2021年には米メイン州で、シロフクロウが鋭い爪で地上にいたマガモを掴み、宙に舞い上がる瞬間を捉えた写真が撮影され、注目を集めていた。

画像は『Doug Gemmell Nature Photography 2023年3月8日付Facebook「This morning I watched this crazy thing happen」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)