【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は29日、オンライン形式で開催された第2回「民主主義サミット」で演説し、「規範を基盤とする国際秩序を正面から否定する権威主義勢力の陣営化に加え、反知性主義に代表される偽の民主主義が世界的に台頭している」と指摘した。
米政府主導で始まった民主主義サミットは2021年12月に第1回会合が開かれ、2回目の今回は韓国、コスタリカ、オランダ、ザンビアの4カ国が共催国として参加した。
尹大統領は経済成長をテーマとした第1セッションを主宰し、「世界は今、様々な危機と挑戦に直面している。地政学的なあつれきと利益競争が相まって国際社会が分裂し、多国間協力が大きく萎縮した」と話した。特に「前世紀の人類の自由と繁栄を導いてきた民主主義が重大な挑戦に直面した」と強調した。
尹大統領は韓国が発展してきた過程は絶え間なく自由に向かう旅程だったとし「70年余り前に国際社会の助けを受けて自由を守り抜いた韓国は、今や国際社会の『自由促進者』として役割と責任を果たしている」と強調。「国際的には力による現状変更の試みが自由を脅かしており、オンラインで全方位に拡散するフェイクニュースは自由を保障する民主主義を脅かしている。これがわれわれの自由を脅かしている」と指摘した。
また、「虚偽情報や扇動は国民の意思決定を歪曲(わいきょく)し、選挙のような民主主義の本質的システムを瓦解させる」とし、自由民主主義はひとりひとりの自由を保障する法の支配を通じて実現することができると述べた。
第3回民主主義サミットの主催国である韓国は自由を保障する民主主義、法治と間接民主主義に代表される議会主義が強固になるよう責任を果たすとも述べた。
そのうえで、「国際社会と緊密に協力し民主主義を確実に守るための連帯を強く支持し行動する」と強調した。外部リンク聯合ニュース