そこに人がいたらと思うと…ヒヤリとする落石事故でした。3月27日未明、静岡県函南町の県道近くの森から巨大な石が駐車場に落下し、車を押しつぶしました。

<三島乾児カメラマン>

「函南町平井の県道135号沿いにある駐車スペースです。人よりも大きい落石が確認できます」

27日午前0時半ごろ、函南町平井の県道135号近くの森から、巨大な石が約15メートル下の駐車場に落ちました。落石によりけがをした人はいませんでしたが、石が直撃した車1台がほぼ全損し、もう1台は荷台の一部がへこみました。

落ちてきた石は高さ1.7メートル、幅が2メートルほどあるということです。

<レッカー業者>

「3トンくらいあるんじゃないかね。大きな石が落ちてくるなんて考えられないね。石はまだあるね」

落石があった道の下には、民家や畑などが…。

<近くに住む人>

「えー本当?知らなかった。ちょっとびっくりしちゃう」

「ここ何十年、そんなに大きな石が落っこったのは初めて聞いた」

25日と26日の週末、静岡県内全域で雨の天気でしたが、函南に近い三島の降水量は25日が16.0ミリ、26日が25.5ミリで、特に大雨というほどでもありませんでした。

では、巨大な石はなぜ落ちてきたのか?

<駐車場の所有者>

「その脇からずっとある。ここは分譲するように道を作ってあるんですよ」

(駐車場の)所有者に案内してもらうと落ち葉や草に覆われていますが、平らにされた道がありました。そして…

<金原一隆記者>

「県道135号に向かって落ちた大きな石。山の斜面をたどってみると、大きな掘れたばかりの穴が見えます。この場所にはまっていた大きな石が動いて、下に落ちたのではないでしょうか?」

巨大な石があったとみられる場所には腐食した木が。石は支えを失ったのでしょうか?そして、周辺にも大きな石が複数確認できました。

沼津土木事務所はいますぐに同様の落石が起きる可能性は低いとしていますが、この土地の所有者はいまのところ分かっておらず、落石の対策を取れないのが現状です。