貴州安達科技能源(830809/北京)が3月23日、北京証券取引所に新規上場した。公開価格13.00元に対し、初値は7.69%低い12.00元だった。終値は同13.62%安の11.23元だった。
 
 同社は1996年設立の民営企業で、2013年に株式会社化した。リン酸鉄、リン酸鉄リチウムといったリチウムイオン電池正極材料およびその前駆体の研究開発、生産、販売を主業務としている。リチウムイオン電池正極材料は新エネルギー車の動力電池、蓄電池の重要材料の一つであり、BYD(01211/香港、002594/深セン)、中創新航(03931/香港)、寧徳時代(300750/深セン)、派能科技(688063/上海)など著名なリチウムイオン電池メーカーの主要サプライヤーとなっている。21年の中国におけるリン酸鉄リチウム市場シェア(出荷量ベース)は6.25%で業界5位だ。
  
 22年12月期の売上高は65億5767万元(前期比4.16倍)、親会社株主に帰属する純利益は8億1149万元(同3.52倍)。新規上場に伴い調達予定の6億5000万元(約125億円)は、年産6万トンのリン酸鉄リチウム生産ライン建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)