サッカー選手のキャリアが全体的に延びていることもあり、現代では30代後半でもトップレベルを維持している選手が増えてきた。
その傾向を考えると、29歳の段階でフランス代表引退を表明したDFラファエル・ヴァランの決断は早すぎるものだったのかもしれない。今年4月に30歳を迎えるものの、翌年のEURO2024ならば問題なく戦えたはずだ。
仏『RMC Sport』によると、代表監督ディディエ・デシャンもヴァランの穴は大きいと感じているようで、嬉しい話ではないとコメント。ヴァランの判断を尊重しているが、心境はやや複雑なのかもしれない。
「誰も彼の立場にはないからね。彼は思慮深い人物で、一晩でそうした決断を下すことはない。嬉しいことではないけど、彼の決断を尊重するよ」
先日発表されたEURO2024予選へ向けた代表メンバーにはバイエルンよりバンジャマン・パヴァール、ダヨ・ウパメカノ、リヴァプールDFイブラヒマ・コナテ、バルセロナDFジュール・クンデ、チェルシーDFウェズレイ・フォファナ、アーセナルDFウィリアム・サリバを招集。
その後フォファナとサリバが負傷離脱し、代役にはニースDFジーン・クレア・トディボ、モナコDFアクセル・ディサシを招集しており、彼らが新生・フランス代表のセンターバック候補となる。フォファナとサリバの代わりに実力者が入ってくるあたりも、さすがはフランスといったところか。
とはいえ、ヴァランは昨年のワールドカップ・カタール大会でも最終ラインのリーダーだった。その穴を埋める必要があるのは確かで、誰かが最終ラインをリードしていかなければならない。EURO2024ではその点も注目されるはずで、タレント集団の中で誰がスタメンの枠を勝ち取っていくのか楽しみだ。